COULSON, DEAN, McGUINNESS, FLINT 「LO AND BEHOLD」 (1972) 豪 RAVEN RVCD-62 (CD/1996)
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デニス・クールソン ディキシー・ディーン トム・マッギネス ヒューイ・フリント名義の ボブ・ディランのカバー集。 本CDにはボーナス曲9 10 13が追加されております。 この4人のうちマッギネス フリント クールソンの3人にベニー・ギャラガーと グラハム・ライルを加えた5人でマッギネス・フリントの1stと2ndが制作されました。 実質的にはマッギネス・フリントの3rdであるはずの本アルバムですが マッギネス・フリントのバンド名義で発表しなかったのには深い訳がありそうですね。 マッギネス・フリントもメンバーの名前を繋げただけのバンド名ですが 1st 2ndで素晴らしい楽曲を提供し最も貢献していたのはギャラガーとライルでした。 そんなギャラガーとライルは俺達こそがバンドの中心メンバーなのに 何で目立たないてめーらの名前がバンド名なんだよと納得いかねー状態ですよ。 つまりマッギネス・フリントというバンド名が2人の脱退の最大の原因に違いありません。 実際脱退後2人は自分達の名前を使ったギャラガー&ライルというグループ名で活動し どうだ!と言わんばかりの凄い嫌がらせぶりを発揮しております。 バンドの格となるメンバーが脱退してしまったもんで こりゃーいかんって事で マッギネスとフリントは僕達とっても民主的な人なんだよとアピールしまくった結果 このメンバー名を同列表記したアルバムが作られたという訳です。 ・・・という話はあくまでも僕の想像ですからね! アルバムの内容はフレンドリーで土臭いフォーク・ロックになっていて素晴らしいです。 2曲目のローリング・ストーンズのようなイカれたロックン・ロールぶりのかっこ良さ。 4曲目の出だしのハーモニカがリンディスファーンみたいでのどかに響くし とぼけたホーン入りで楽しい6曲目も良いなぁ。 プロデュースはマンフレッド・マンです。 さてこのアルバムの後クールソンが抜けてしまいマッギネス フリント ディーンに 新メンバー2人が加わる事になるのですが ちょっと待てよ・・・このメンツだと オリジナル・メンバーは俺達2人だけだぜ!とマッギネスとフリントは企んだようです。 又バンド名をマッギネス・フリントに戻してしまうという失態ぶりを演じております。 失態を演じた McGuinness Flint 「Rainbow / C'est La Vie」 ・・・第36号 ライルとの仲直りアルバム Lyle McGuinness Band 「Acting On Impulse」 ・・・第21号 |
KEITH CROSS & PETER ROSS 「BORED CIVILIANS」 (1972) E.R.C./ポリドール BRC-29210 (CD/1992)
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このCDは中古盤のくせに税込み2100円もしやがりました。 新宿のディスク・ユニオンでニセjiroweを名乗る人物がこのCDを発見し てめぇーこれを購入しねーとお前の家に火付けるぞみたいな顔してたので 無言の圧力に負けてこんな高額商品を購入する羽目になった訳です。 それもニセjiroweが僕に無理矢理購入させた理由っていうのが 韓国Si−Wanから出ているヘロン様の1stのハングル語の解説文の中に Keith Cross & Peter Ross の文字があるからというなかなか意味不明な理由です。 ああ中古CDを2000円以上で購入するなんてとうとう僕も一線を超えてしまったさ。 ・・・とがっかりしていたら同じくE.R.C.から出ているスプリガンズの1stと2nd ブレッド・ラブ&ドリームスの3rdをかつて全て中古で2000円を超える価格で 自主的に購入していた事を思い出しましたよ。 解説によるとピーター・ロスはセッション・ミュージシャンとして活動していた人。 キース・クロスという人はT2というプログレ・バンドでギターを弾いていた人です。 うーんT2・・・そんなバンド知りませんし聴いてみたいとも思いません。 1が切ないメロディーと柔らかいアコギの音がたまらないカントリー風味ロック。 2 6は早朝の森を散策しているかような錯覚を覚える美しいフォーク・ソング。 3はフォザリンゲイのカバーで 7と共にのどかなサウンドが心地良いですね。 フルートとサックスが暴れまくる4とイヤーな感じのストリングスが絡む9は なーんかプログレ入っていてダメですね。 これがもっと素直なメロディー展開なら 両曲ともこれは必殺だぜ!と言ってしまう所ですが・・・ムツカシーですねぇ。 5と8はバックにピアノをメインにした曲でプログレ入ってはいませんが 逆にどーしよーもない歌い上げヴォーカル作品みたいに聴こえてしまいます。 と珍しく全曲語ってみました。 ダメな部分もありますが全体的にはカントリー風味と 虚ろな部分とが交錯する極めて英国的なフォーク・ロック作品になっております。 |
BOB YOUNG & MICKY MOODY 「YOUNG & MOODY」 (1977) 独 REPERTOIRE REP 4633-WY (CD/1996)
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ボブ・ヤングとミッキー・ムーディー。 ムーディーはヘヴィー・メタル・バンドの ホワイトスネイクに在籍していたヤツらしいのですがそれ以外の事は知りませんし ヤングというヤツに関してはは全く経歴を知りません。 どこかでロニー・レインばりの田舎サウンド爆発みたいな文章を読んだ記憶があり ふっと中古盤を見つけてしまったので仕方ねーから購入しておきました。 バックにハーモニカやマンドリンやフィドルを使用し確かにロニー・レインを思わせる 土臭いフォーク・ロックの連発になっていて これはかなり良いですね。 そして最もロニー・レインばりなのは右側のオヤジの首から垂れたスカーフです。 この垂れ下がり方は確実にロニー・レインの影響を受けています。 ヴォーカルをとっているのはボブ・ヤングの方で多少枯れぎみのオヤジ声。 ちょっと投げやりな歌い方もなかなか雰囲気があって好きだなぁー。 僕が最も好きなのは 「ヤーング・アン・ムーディー」 とフレーズを繰り返す5曲目。 フェアポート・コンベンションがカントリー・ロックに走ったかのような軽快な曲で 一瞬バカな曲だなぁと思ったりもしますけどこれは盛り上がりますよ。 10〜12はCDのボーナス・トラックになっております。 ロニー・レインが好きな人は見つけたら必ず購入しておきましょう。 |
GILES GILES & FRIPP 「METAPHORMOSIS」 (2001) 英 TENTH PLANET TP 049 (LP)
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ピーターとマイケルのジャイルズ兄弟とロバート・フリップ。 LPのみ1000枚限定発売のレア音源集ですが曲数の多いCDも出るみたいです。 この人たちはキング・クリムゾンへと発展するメンバーなのでかなりの有名人ですね。 自分達の名前を並べておけばバシバシ売れまくり確実ですよ。 この知名度の違いにトム・マッギネスあたりは何故だ!と嘆いている事でしょう。 彼らの唯一のオリジナル・アルバム 「The Cheerful Instanity Of Gils, Gils & Fripp」 の 発表後に録音された音源が中心のようで 確かに参加メンバーには イアン・マクドナルドとジュディ・ダイブルの名前があります。 ここら辺のクリムゾン結成の人脈についてはプログレ・マニアの人に尋ねましょう。 きっと目を輝かせ12時間くらいかけて熱く熱く語ってくれるに違いありません。 つまりこれを聴くとおとぼけサウンドだったジャイルズ・ジャイルズ&フリップが 恐るべき怪物ロックのキング・クリムゾンへと生まれ変わる過程が分かるのです。 ・・・と偉そうな事を書いていますが僕はキング・クリムゾンはそんなに知りません。 相当モグリでありながらこんなマニアックなLPを購入してしまったのは フェアポート・コンベンションの初代歌姫ジュディ・ダイブル様がヴォーカルをとる B2 B3がどーしても聴きたかったからなのです。 ・・・イマイチでした。 収録曲は 「The Cheerful Instanity Of...」 に収録されていた曲の別バージョンが多く 多少プログレ入っていますが全体の印象はちょっとひねくれたフォーク・ロックですね。 そして 「The Cheerful Instanity Of...」 よりもおとぼけ度は低くなっております。 レア音源集らしく音がこもりぎみなのがこのアルバムの一番素晴らしい所かなぁ。 「The Cheerful Instanity Of Giles, Giles & Fripp」 のレヴュー・・・第20号 |