今でこそ名も知られ商業的にも成功した大物アーティスト。
その最初期のサウンドは本当に同じ人がやってたの?というのも少なくありません。
若い!青い!青すぎる!の素晴らしい過去シリーズです。
ここに挙げる人達のアルバムは
もしその後成功をしていなかったら幻の名盤と呼ばれていたかもね!



  
GILES, GILES & FRIPP
「THE CHEERFUL INSANITY OF GILES, GILES & FRIPP」 (1968)
英 DERAM 820 965-2 (CD/1992)
 1 Northern Meadow
 2 The Saga Of Rodney Today (part 1)
 3 Newly-Weds (album version)
 4 The Saga Of Rodney Today (part 2)
 5 One In A Million (stereo album version)
 6 The Saga Of Rodney Today (part 3)
 7 Call Tomorrow
 8 The Saga Of Rodney Today (part 4)
 9 Digging My Lawn
10 The Saga Of Rodney Today (part 5)
11 Little Children
12 The Crukster
13 Thursday Morning (album version)
14 How Do They Know
 15 Just George (part 1)
 16 Elephant Song
 17 Just George (part 2)
 18 The Sun Is Shining
 19 Just George (part 3)
 20 Suite No.1
 21 Just George (part 4)
 22 Erudite Eyes
 23 She Is Loaded
 24 Under The Sky
 25 One In A Million (mono single version)
 26 Newly-Weds (single version)
 27 Thursday Morning (mono single version)
 28 Thursday Morning (stereo single version)

ジャイルズ・ジャイルズ&フリップの唯一のアルバム。
この中の2人 ロバート・フリップとマイケル・ジャイルズが中心になり
キング・クリムゾンを結成し 名作「クリムゾン・キングの宮殿」を発表するわけです。

「クリムゾン・キングの宮殿」は奇跡的な完成度の完璧なプログレッシブ・ロックですが
こちらはのどかなポップ・ソングがずらりと並ぶ作品になっています。

ロバート・フリップの流麗なエレキ・ギターがジャズを感じさせる曲もあり
ただのポップ・ソングからは一歩抜きん出ていますね。
しかし楽しげでのどかな曲の方が印象に残り
その上とぼけた感じのヴォーカルもあり
これがどーして あの凄いクリムゾンになっちゃうんだか。

3バージョンも収録されている13と必殺フルート登場の24が
ゆったりとして心地良く 僕の好みです。

パート1とか分かれているトラックは全部短い語りで物語になっているようですが
この語りと各曲が関係あるかどうかは知りません。
23〜28はCDのボーナス・トラックです。

彼らはもしこのアルバムで消えていたら銀行員か会計士になったかな。
ジャケットのイヤーな笑いも含めインテリジェンスが漂います。



  
GENESIS 「FROM GENESIS TO REVEELATION」 (1969)
テイチク TECW-200621 (CD/1995)
 1 Where The Sour Turns To Sweet
 2 In The Beginning
 3 Fireside Song
 4 The Serpent
 5 Am I Very Wrong ?
 6 In The Wilderness
 7 The Conqueror
 8 In Hiding
 9 One Day
 10 Window
 11 In Limbo
 12 Silent Sun
 13 A Place To Call My Own
 14 The Silent Sun (single version)
 15 That's Me
 16 A Winter's Tale
 17 One Eyed Hound

ジェネシスの1stもその後のプログレ・グレグレした大作志向はなく
とても聴きやすいポップ・ソング集となっています。

サイケ・ポップ風の曲と アコギが美しいブリティッシュ・フォーク然とした曲が
大半を占め フォーク系の曲ではなかなかやってくれますね。
3曲目なんかとてもいい雰囲気で 黄昏のロンドンを思わせます。

このアルバムの曲間には短いインストが挿入されていて
これが美しくも悲しげでとっても効果的ですね。
ピーター・ガブリエルのボーカルも優しげで良い感じです。
こちらも14〜17がボーナス曲となっております。

僕はジェネシスは最初にこの1stを聴いて良かったので
すぐに2nd「トレスパス」を購入しに行ったのですが
思いっきりプログレしててこりゃダメだー状態に陥りました。
当然その後のジェネシスには手を出していません。

ジェネシスも頭が良さそうなんで これで消えていたら弁護士かな。



  
DAVID BOWIE 「DAVID BOWIE」 (1967)
英 DERAM DOA 1 (LP)
 A1 Uncle Arthur
  2 Sell Me A Coat
  3 Rubber Band
  4 Love You Till Tuesday
  5 There Is A Happy Land
  6 We Are Hungry Men
  7 When I Live My Dream
 B1 Little Bombardier
  2 Silly Boy Blue
  3 Come And Buy My Toys
  4 Join The Gang
  5 She's Got Medals
  6 Maids Of Bond Street
  7 Please Mr. Gravedigger

美少年! そのかっこ良さはいまだに不変のデビッド・ボウイの1st。
通して聴くと何とも散漫な 統一感のないアルバムに感じられますが
いいように言うとバラエティーに富んだ内容なので 通しで聴かないように!
1曲聴いたら10分間のブレイクを入れて次の曲を聴きましょう。

基本的な曲調はストリングスやホーンを配したポップスですが
バックの演奏に迫力が無く こちらの気分もなかなか盛り上がりません。
これはたぶんエレキ・ギターが入っていないのが原因で ロックを感じられません。
一応アコギをジャカジャカやっているけどフォーク・ロックとも言えませんね。

そんな中でもホーンの入り方がサイケ期のビートルズみたいなA3と
第二次世界大戦中のキャバレー・ミュージックみたいなB1が良いです。

コンピューター的電子音と まくし立てるセリフで始まるA6や
雨と雷の音をバックに伴奏無しで歌うB7などは
この人のアート感覚が空回りしています。
B7では途中でくしゃみなどしてみせて その後の演技派ぶりを予感させます。

デビッド・ボウイはこのアルバムで消えても
なんとかかんとかゲーノー界にしがみつくタイプかな。
俺はルックスだけでやっていけるぜ・・・と言ったかどうかは知らないけどね。

表紙へ戻る
inserted by FC2 system