アルゼンチンのフォーク・デュオ ヴィヴェンシアが凄く良く びっくり仰天して
目ン玉飛び出しそうなので もっと彼らの作品を聴きたいけれど 現在CDが流通していて
手軽に聴けるのは1970年代の1st〜3rdと 1990年代の再結成ライブ盤だけみたいです。
仕方無いのでアルゼンチンのフォーク・デュオの他のヤツを聴いてガマンしていますが
フォーク・デュオと言いながら どれもそれ程フォークっぽく無いのでした。
なおヴィヴェンシアも含め 今回登場するアルバム名やグループ名などは全部
ローマ字読みの読み方適当シリーズなので もし全く違う読み方で読んでいたら
ええぇ!それは違うよ!と びっくり仰天して目ン玉のひとつでも飛び出させて下さい。


Vivencia.jpg
VIVENCIA 「VIVENCIA」 (1975)
アルゼンチン COLUMBIA 8869 738689-2 (CD/2008)
1 Mamá Probeta
2 Encontrarlo Todo En...
3 La Opción
4 Companeros De Batalla
5 El Final De La Batalla
6 Pupitre Marrón
 7 Ilusiones Y Recuerdos
 8 Tiempo De Transformación

 9 Desde El Lugar Mas Lejos Del Mundo
   I: Antes Que Anochezca Volveré
   II: En La Esquina De La Nada
   III: Desde El Lugar Más Lejos Del Mundo

そんな訳で僕の手元にあるヴィヴェンシアは 1st「ヴィダ・イ・ヴィダ・デ・セバスチャン」 2nd「ミ・クアールト」
3rd「ヴィヴェンシア」 そして(たぶん1999年に行われた)再結成ライブ盤「エン・ヴィヴォ」の4枚です。
各アルバムそれぞれ素晴らしくて どれを聴いても興奮しますが 特にこの3rdは最もフォーク色が強く
曲の粒の揃い具合いは世界トップレベルだし 捨て曲無しのびっくり仰天してしまう傑作になっています。

とにかく美しく穏やかなメロディーの連発が必殺で 「そよ風さん」と「陽だまりさん」が歌っているかのような
優しげに流れるヴォーカル・ハーモニーもまた必殺! そしてアコギだけの伴奏の「どフォーク」ではなく
アコギに別の楽器がナイスなバランスで絡み ドラムスも入る大らかなフォーク・ロック曲もあるし
組曲になっている9曲目はもの哀しく紡がれる感じがディス・イズ・プログレッシヴ・フォークといった趣だし
メロディアスで程良くポップで 皆が聴きたいと思っている理想的なサウンドがここには詰まっています。

1曲目からフルート&アコギで聴かせて ぬおぉー! チェロ&アコギでロケンロールする2曲目が又良くて
エレピが入って一瞬ヘロンか?と思わせる大らかなフォーク・ロックの4曲目に ぬおおおおおおおぉー!
5曲目と6曲目は非常に印象的な前奏のフレーズがあり 流れてきた瞬間0.01秒で名曲確定!
こんな凄い曲が2曲並んでいて絶句! うわぁぁぁー! 良い! 良い! 凄く良いぃぃー。
ホント 目ン玉飛び出すくらいびっくり仰天して 実際目ン玉飛び出しても もう責任はとれません!

なお手元にある盤はデジパック仕様で デジパック嫌いの僕からしたらマイナス・ポイントですねぇ。
そして白黒コピーを20回くらい繰り返したがの如くのヒドい白黒ジャケットのヒドさにもびっくり仰天です。
 


Humanos.jpg

PASTORAL 「HUMANOS」 (1976)
韓国 M2U M2U-0002 (CD/2004)


1 Humanos (Quíeren Llamarse)
2 Me Desprendo De Tu Vientre
3 De Regreso A Tus Entrañas
4 Mujercita Yo Se Esperar
5 
Prórroga De La Tierra
6 Lustrabotas
7 Deseo Del Lúcido Suicida Preso
8 Sólo Con Silencio
9 
El Mago Traslúcido

パストラルの3rd。 韓国盤紙ジャケCDです。 遠くから飛んでくる蛾の軍団〜妖しげな食虫植物〜
毒キノコに座るパストラルの2人・・・と プログレっぽいジャケットの為 プログレっぽさが香ってきます。

サウンドはキーボード類も多く入るし ドラムスにベースにエレキ・ギターにストリングスにフルートとか
多彩な楽器の音が聴こえてきてフォーク・デュオ作品とは言えませんね。 でも1曲の中で頻繁に曲調が
変わったりだとか ギターやキーボードの長いソロ・パートがあるだとかいった いかにもプログレな
サウンドでも無く どの曲もバックでアコギが鳴っているし まあ プログレッシヴ・フォークの趣があります。

この「プログレッシヴ・フォークの趣」がアルバムを通じて徹底していて マイナー調の楽曲がずらりと並び
サビの部分でドラマティックに盛り上がりを見せる展開の曲ばかりで とても良い雰囲気があります。
これを同じような曲ばかり並ぶつまらない作品と言うのもアリだけど このように雰囲気を統一させるのは
実はけっこう難しく 多くの者がチャレンジしては挫折し ゲーノー界から消えて行ったと言われています。
・・・と またテキトーな事を言ってしまいました。 でもあの人もあの人もゲーノー界から消えて行ったよね。

最後の9曲目だけは明るく軽快な曲調で かき鳴らすアコギも強調され おまけにフルートも入っています。
この曲だけはフォーク・デュオのパストラルが感じられますねぇ。 パストラルは本作しか所有していないので
他の作品はどうだかわかりませんが この9曲目のようなタイプの曲が彼らの本質なのかも知れませんね。

でもパストラルはマイナー調でドラマティックに盛り上がるプログレッシヴ・フォーク・サウンドであるべきです。
クセの無い2人のヴォーカル・ハーモニーもこのサウンドに良く合っているし 聴けば聴くほどじわりと
良さが滲み出てくるタイプの作品なので 何度も聴いてびっくり仰天して目ン玉飛び出してみてましょう。
 


YoVivoEnEstaCiudad.jpg
PEDRO Y PABLO 「YO VIVO EN ESTA CIUDAD」 (1970)
アルゼンチン COLUMBIA 8869 753350-2 (CD/2009)
 1 Yo Vivo En Esta Ciudad
 2 ¿Dónde Va La Gente Cuando Llueve?
 3 Con Ropa De Varón
 4 La Quimera Del Confort
 5 Asociación Modelos Argentinas
 6 Vivimos, Paremos
 7 Johnny Bigote
 8 Guarda Con La Rutina
 9 La Marcha De La Bronca
10 Che, Ciruja
11 Andando A Caballo
12 Los Prerros Homicidas
 bonus tracks
 13 Los Caminos Que No Sigue Nadie
 14 En Este Mismo Instante
 15 Pueblo Nuestro Que Estás En La Tierra
 16 Tiempo De Guitarra
 17 Catalina, Bahía
 18 Sólo Cambiando Tu Mente
 19 Caen La Tarde Y Los Hombres
 20 Tu Soledad
 21 Candombe De Más Allá

ペドロとパブロの1stアルバム。 本作は何度かCD化されているようですが手元にある2009年版は
大量にボーナス曲が追加されていてお得感バツグンです。 でも僕の嫌いなデジパック仕様ですね。
 
夕暮れの海にアコギを持ってポーズをとる2人のジャケットが最高にやってくれそうで期待度マックス!
どれだけ必殺のフォーキー・サウンドが飛び出すんだ?とわくわくしますが 実際に出てくる音は
けっこう歌謡曲度高いサウンドになっており 歌謡フォーク・・・というかポップス寄りの音ですね。

当然こんなポップスな音が出てきたら くっそー!ジャケットに騙された!金返せ! となりますが
バックでアコギが鳴っている曲が多いので アコギを持つジャケットに騙されたとは言えないし
ペドロ&パブロのポップスは何だかおしゃれなヨーロッパの香りがしてスタイリッシュで良いですよ。

いやホント何の情報も無しにふっとこのアルバムが流れてきたら南米のグループだとは思いませんね。
言葉はスペイン語なので南米じゃ無いとすればスペインのグループなのか?と思いますが
スタイリッシュでメロディアスでコンパクトにまとまった曲調はフレンチ・ポップスのような感触があります。

2人のヴォーカル・ハーモニーは曲によっては力強く聴こえる時もあるけれど基本的には
他のアルゼンチン・フォーク・デュオ同様 クセが少なく優しげなタイプで アルゼンチンものはホント
どれを聴いても優しげなヴォーカルばっかりでびっくり! びっくり仰天で目ン玉飛び出しそうですよ。

ボーナス曲の出展はよくわかりませんがシングルの曲が中心のようで アルバム本編と同様の
コンパクトにまとまったポップスの連発です。 ファズ・ギターが入りロック色のある16曲目や21曲目は
どこにでもあるようなツーのフォーク・ロックとも言えるけど 逆にちょっと異色で面白いですね。 

なおペドロとパブロというのは芸名で メンバーはミギュエル・カンティーロとジョージ・ドゥリエッツです。
ジョージ・ドゥリエッツの方は1976年にメリメリウムというグループで素晴らしい作品を出していますね。
メリメリウムもびっくり仰天して目ン玉飛び出す名盤なので 聴いて目ン玉飛び出ても知りませんよ!

Melimelum 「Melimelum」・・・第89号 2004/8/29 鳥のさえずりに興奮、そして昇天
 


緊急追加情報!

やはりアルゼンチンのフォーク・デュオといえば
びっくり仰天して目ン玉飛び出てしまう
必殺の名盤であるスイ・ジェネリスの1st「ヴィダ」ですね。

第154号 2009/8/8 優しさ溢れる南米サウンドで今夜も気絶
でチェックして 今夜も気絶して下さい。
そして当然びっくり仰天して目ン玉も飛び出ますよー。
 

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