キクチくん失踪事件以来ブルーベルズを聴くとどーしてもキクチくんを
思い出してしまう特異体質になってしまった僕のいたいけな気持ちを尻目に
彼はいまだどこかで潜伏中です。・・・って 失踪事件なんかあったか?
キクチくんと一緒に見に行ったブルーベルズ奇跡の再結成ライブにも出演した
マックラスキー・ブラザーズをレヴューするので これ見ていたら連絡クダサイ。
キクチくんって誰だよ?ってのもあるのでキクチくん情報を盛り込みながら書くので
周りにキクチくんを見つけた人もすっげーダッシュで連絡するよーに。



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THE McCLUSKEY BROTHERS 「AWARE OF ALL」 (1986)
英 THRUSH THRUSH 4 (LP)

1 On Yer Bike
 2 Tell Me Truly
 3 Searching For The Bold Young Men
 4 Street Corner Blues
 5 Union Burying Ground

 6 Aware Of All
 B1 John MacLean March
  2 If I Had A Dream
  3 Only Our Rivers
  4 Let The People Free
  5 Take Loving Easy

  6 Willie Lee


スコットランドから登場して名作アルバム「Sisters」を残して消えていったブルーベルズ。
ブルーベルズ活動停止後メンバーのケン&デヴィッドのマックラスキー兄弟は
マックラスキー・ブラザーズを結成。 これが栄光の1stアルバムになります。

しかしブルーベルズって1980年代ネオ・アコースティックの代表的なバンド
オレンジ・ジュース アズテック・カメラ ウイークエンド モノクローム・セット フェルト
エブリシング・バット・ザ・ガール ペイル・ファウンテンズ フレンズ・アゲイン
ファンタスティック・サムシング・・・などと比べるとちょっと質が違う印象がありますよ。

今挙げてみたバンドはスタイリッシュだったりどこか陰があったりで
少なからずニュー・ウェイブ時代の雰囲気を漂わせているけどブルーベルズは
フレンドリーな田舎の兄ちゃんバンドという感じでスタイリッシュさも陰も無いんだよなぁ。
ビートルズ級の素晴らし過ぎのメロディーを持った曲を元気に大きな声で
歌って聴かせます・・・以上・・・ホントそれだけだけど とにかく楽曲の良さは絶品ですよ。

で マックラスキー・ブラザーズの1stはフレンドリーさはそのままに
フォーク〜トラッドの香り漂う曲がズラリと並び更に田舎の兄ちゃん度が増しています。
使用楽器にパイプやホイッスルやバウロンやマンドリンやバンジョーなどが
飛び出すけどコテコテのトラッド・アルバムって感じまでは行っていないので
トラッドが苦手な人でもけっこうすんなりと聴ける音になっているんじゃないかな。
そーいえばブルーベルズ時代にもポツポツとトラッド風味の曲はありましたねぇ。

僕はB2〜B4の流れが好きでねぇ。 イーリアン・パイプとホイッスルで大らかに迫り
どこまでも広がる大草原に沈む夕陽が浮かんできて思わず涙のB2。
何てこと無いフォーク曲だけど 郷愁と優しい風を感じてしまい涙ボロボロのB3。
そしてブルーベルズ時代から得意技の楽しげなハーモニカが印象的なB4ですよ。

キクチくんは東北(岩手だったかな?)出身の人なのでこーゆースコットランドの
「体は寒いけど心は温かい北の音」を聴くとより一層キクチくんを思い出します。
そう このアルバムは東北出身者を思い出しながら聴くべきアルバムです。
おーいキクチくーん! 今キクチくんを思い出しながら聴いているぞー!
 



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THE McCLUSKEY BROTHERS 「FAVOURITE COLOURS」 (1992)
英 KINGFISHER KF 001 CD  (CD)

1 Perfect Afternoon
2 Lonely Satellite
3 Favourite Colours
4 She Said To The Driver
5 1,000 Years
  6 Better Days
  7 Cinder Street
  8 When The Loving Comes
  9 Slip Away
 10 Passport


2ndはトラッド臭は薄れ落ち着いたギター・ポップを聴かせてくれます。
ハウスマーティンズからビューティフル・サウスへ ペイル・ファウンテンズからシャックへ
ウエディング・プレゼントからシネラマへ・・・といったバンドと同様に大人の音楽への
成長が感じられるけど大人になったからといって枯れてはいない所が素晴らしいよなぁ。
本作は決して傑作とは言えないけれどこの瑞々しさって中々出せないもんねぇ。

ミディアム・テンポの曲が多いため全体的にゆったりと流れて行く感じで
一発でガツーンとインパクトのある核になるような曲は無いので全体的に地味な印象。
ブルーベルズのようにレコードに合わせて一緒に歌って大騒ぎという事は無いけど
彼らの作る少々憂いを含んだメロディーはやっぱり美しいですねぇ。

このアルバムで僕が特に好きなのは2 3 4 6 9曲目といったところだけど
じっくりしっかりと耳を傾けて聴いているとどの曲もじわじわと沁みてきますねぇ。
ホント素敵な曲ばっかりで 彼らの作るメロディーってマジで凄いなぁと感じます。

そーいえばシャック(マイケル・ヘッド名義だったかな?)やウエディング・プレゼントの
来日公演もキクチくんと一緒に見に行ったんだっけなぁ。

あとブリッジ〜ヒット・パレード〜エドウィン・コリンズという3組によるライブも行ったなぁ。
あの時のエドウィン・コリンズは強烈でネオ・アコースティックという音楽の完成形を
見た思いがして感動のあまりキクチくんの肩に顔をうずめて泣いてしまいました。
・・・というのはウソだけど あの時できる事なら僕は泣きたかったんだよっ!

うーん けっこう一緒に遊んでいたのに・・・ああキクチくんは今いずこ。
おーいキクチくーん! またライブを一緒に見に行こうぜー!
 



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THE McCLUSKEY BROTHERS 「WONDERFUL AFFAIR」 (1996)
英 KINGFISHER KF 002-CD  (CD)

1 Fever Pitch
2 Wonderful Affair
3 Release Me
4 Pale Horizon
5 'Till The Right Thing Comes
6 Twilight Family
  7 Busy City Dreaming
  8 Sooner Or Later
  9 This Is The Night
 10 Turn It Over
 11 It's Not The End Of The World


1996年作の3rd。 もうこの頃になると誰もマックラスキー・ブラザーズの動向なんて
感心無かったんじゃないかなぁ。 ひっそりと 本当にひっそりとリリースされたモンで
僕も数年前中古盤で発見するまでこの3rdアルバムの存在を知りませんでした。

キングフィッシャーというレーベルは彼らの自主レーベルなのでしょうか。
一応裏ジャケにはバーコードもついているのでまともな流通CDではあるけれども
前作のレコード番号001番から4年後の作品なのにまだ002番だもんねぇ。
赤 黄 黒の3色刷りのジャケットもデザインがテキトーな感じでショボいですしね。

ジャケットはショボいですが内容は前作に比べるとほんの少しだけメジャー度が
増した感がありますね。 そして相変わらず落ち着きがあるのに瑞々しさもある
というスコットランド魂爆発のギター・ポップが展開され もちろんかなり良いです。
スコットランド魂爆発・・・裏ジャケに曲名より大きく「Made In Scotland」の文字が!

シティ・ポップ風味の2曲目 のどかで大らかな青空ソング3曲目
切ない4曲目は涙がポロリ 8曲目の間奏のストリングスは美しくてとろけちゃうし
そしてバンジョー・ロールが入る10曲目は楽しげな青春ネオ・アコースティック。
その他の曲も良くて彼らの3枚の作品中最も一般にアッピールできる作品かも。

うーん しかしどうなんだろう。 彼らはもうこの頃になると他に仕事を持っていて
その合間にCD製作とかライブとかをやっていたのかなぁ。
いくら素晴らしい作品を出してもある程度売れないと喰っていけないもんね。

仕事といえばキクチくんは東北時代は電車の車掌をしていたらしいです。
東京に出てきて慶応義塾大学の大学生になりましたとさ。 卒業できたのかなぁ。
もし現在ライブドアーのような青年実業家になっていたら僕を雇って下さい。
おーいキクチくーん! いまだにこんなチンピラな僕だけど雇ってくれー!
 



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THE BLUEBELLS 「SECOND」 (1992)
英 VINYL JAPAN ASKLP 12 (LP)

A1 Sweet Jesus
 2 A Thousand Times
 3 Scared
 4 Orange County
 5 God Forgives You

 6 Hey Is It True
 B1 Mr Joyce
  2 Jimmy Wonderful
  3 Callander Green
  4 Any Day Now
  5 Better Days

  6 Three Sisters


マックラスキー・ブラザーズでは押しが弱くてキクチくんが反応しないんじゃないか?
「真っ暗好き」だもんなぁ・・・と心配になってきたのでえーい!ブルーベルズの登場だ!

これは1984年の1st発表後録音されたもののオクラ入りになっていた作品で
1992年に発掘・発売されました。 ジャケットの毛むくじゃらバッファロー(かな?)の
写真はポストカード・レーベルの主宰者アラン・ホーン撮影ときたモンだ!

ストリングスやホーンなどもガンガン入っていた1stと比べるとシンプルな音だけど
相変わらず瑞々しさたっぷりで 何といっても楽曲のメロディーの良さはバツグンです。

裏ジャケの写真とイメージが重なるゆったりと流れる切ない逆光ソング(?)のA2や
レコードに合わせて一緒に歌いたくなる楽しいギター・ポップA5なんかホント良いし
突き抜ける青空を思わせるサビの部分がたまらない軽快なB3も最高ですねぇ。
そしてB5はマックラスキー・ブラザーズの2ndにも収録されている曲です。
この曲はマックラスキー・ブラザーズ・バージョンの方が好きだなぁ。

しかし何だろう 彼らの作品すべてに感じるこの瑞々しさは。 大きな声で元気に
歌ってしまうヴォーカルが瑞々しさの原因かなぁ。 何だか知らないけど
「愛すべき元気な田舎の子」を感じてしまうヴォーカルで 聴くとこっちも元気が出ます。

おかげ様で哀しい時もイライラしている時もこのヴォーカルを聴くと元気が出るので
万引きをしたり 放火をしたり 人殺しをしたりしないで済むっていう訳です。
僕のレコード棚にブルーベルズとマックラスキー・ブラザーズがあって良かったよ。

そうだ思い出した! ブルーベルズのライブ終了後 会場の出口で販売していた
このLPをキクチくんは購入したんだっけなぁ。 確かレコード袋が用意されてなくて
キクチくんは購入したLPを袋に入れずそのまま抱えて持って帰ったんだぜ!
うわぁ さすがキクチくん。 カッコ良過ぎ!若過ぎ! ますます会いたくなってきたぞ。

いや ブルーベルズ奇跡の再結成来日公演の年月日の記憶が定かではないので
その時このアルバムが発売されていたかどーかも怪しかったりするけど
あの時キクチくんは確かにLPだったか12インチ・シングルだったかを購入してたさっ!
購入した商品にサインでもしてもらうかねぇーと楽屋に乗り込もうとして
てめー!ここから先は入るんじゃねー!シッシッ!って関係者の人に怒られたのさっ!
おーいキクチくーん! また怒られようぜー! 皆待ってるぞー!

THE BLUEBELLS 「SISTERS」 のレヴュー・・・第73号
 


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