ああ ノスタルジー!ノスタルジー!
英国ノスタルジー・サウンドで古き良き時代へタイム・スリップです。
でも思い浮かぶ古き良き時代ってゆーのは自分の子供の頃という事でもなく
実際には体験はしていない場所や時代だったりして妄想度アップです。
・・・そう ノスタルジー・サウンドはまたの名を妄想サウンドとも言います。
さあ あんな事こんな事を妄想しながらノスタルジーしようぜ!



DontLetItDie.jpg

HURRICANE SMITH 「DON'T LET IT DIE」 (1972)
CÉLESTE CMYK-6194 (CD/2003)

1 Auntie Vi's
2 Wonderful Lily

3 Cherry
4 My Mother Was Her Name
5 Many Happy Returns
6 Theme From An Unmade
  Silent Movie
7 That Girl
8 Back In The Country
  9 Grannie's Dixie Duo 
 10 Journey Thru' Dawn
 11 Don't Let It Die
 bonus tracks
 12 Oh, Babe, What
    Would You Say ?
 13 Don't Let It Die
 14 Who Was It ?
 15 Take Suki Home
 16 Don't Let It Die
 17 The Writer Sings His Songs 

 18 Nice To See You 
 19 Would It Be Right 
 20 Scrapyard Story 
 21 Bye Bye 
 22 Good Old Fashioned Heartbreaker
 23 Sam 
 24 Beautiful Day, Beautiful Night 


素敵な馬ジャケで迫るハリケーン・スミスってオヤジはピンク・フロイドの初期作品や
プリティ・シングスの「S.F.ソロウ」などでプロデューサーをやっている人という事です。
1〜11が英オリジナル盤LP収録曲で12曲目以降は米盤LP収録曲やシングル曲です。

本作は彼がプロデュースした作品のようにサイケ〜プログレな前衛ロックかというと
これが全然違くてビッグ・バンドを従え歌い上げる古臭いポピュラー・ミュージックですよ。
一体どーなってんの?状態だけどこの古臭い感じはノスタルジーを感じちゃいますねぇ。

そしてこのオヤジの歌声がスパイロジャイラのマーティン・コッカーハムの如く
ゲロゲローって感じのカエル声なモンで一瞬オェーって思うけどそこが良いのです。
カエル声のくせに気持ち良く歌い上げてしまうモンで時に切なく時に可笑しく響く
古臭いポピュラー・ミュージック風味が変な声効果で更に素敵に響くのです。
もしこれが綺麗な歌声だったら購入した翌日売り飛ばし確実だったかなぁ。

基本路線は歌い上げポピュラー・ミュージックですが
可愛らしいトイピアノ(かな?)&切ないメロディーで胸キュンなインストの6曲目や
語りヴォーカル&ホーンが活躍するグルーヴィー・ダンス歌謡で異色な9曲目や
フォーキーな感触でシンガー・ソング・ライター風味の18曲目や
馬の蹄パッカパカなパーカッションがバックで鳴り続け楽しい23曲目などなど
変化球も色々楽しめて収録曲数が多くて飽きるぜ!なんて事も無いですよ。

名画のテーマ曲の如くなインスト10曲目からメドレーでアルバム・タイトル曲の
ゲロゲロ歌い上げナンバー 11曲目に繋がる展開なんか素敵だなぁ。
ああ ノスタルジーを激しく感じます・・・そしてもちろん妄想度はアップですね。
 



AnymoreForAnymore.jpg

RONNIE LANE WITH THE BAND SLIM CHANCE 「ANYMORE FOR ANYMORE」 (1974)
英 NEW MILLENNIUM COMMUNICATIONS Pilot 15 (CD/1997)

 1 Careless Love
 2 Don't You Cry For Me
 3 (Bye & Bye) Gonna See The King
 4 Silk Stockings
 5 The Poacher
 6 Roll On Babe
 7 Tell Everyone
 8 Amelia Earhardt
 9 Anymore For Anymore
10 Bird In A Gilded Cage
11 Chicken Wired
 bonus tracks
 12 How Come (acoustic version)
 13 The Poacher (different vocal mix)
 14 Roll On Babe (remix)
 15 Anymore For Anymore (ait.version)
 16 (Bye & Bye) Gonna See The King (remix)
 17 Amelia Earhardt (ait.version)
 18 Anymore For Anymore
    (ultra rare exclusive version 'ibiza 1972')


ノスタルジー業界の最高峰ロニー・レインの1stは長い事 英See For Miles盤のCDを
聴いていたのですがボーナス曲がドーンと追加されたこのCDが出たので買い替えました。
これって97年発売かぁ。 買い替えしてからも時間が経って・・・ここでもノスタルジーです。
まあ買い替えしない派の僕が買い替えたという事は当然スンゴイ傑作ですからね!

そーいえばこれも馬ジャケで車がビュンビュン走る中 馬車はゆっくりと揺れて行きます。
まるで馬車の上だけ時間が止まっているようで アルバムの内容も正にその通りですよ。
収録されている曲はゆったりと流れる感じのスロー〜ミディアム・テンポの曲が多いし
ロケンロールとフォーク・ロックとキャバレー・ミュージックをミックスして
アコースティックな味付けで料理したような彼の音楽には激しくノスタルジーを感じます。
うーんやっぱり傑作です。 どーしよーもなく傑作で・・・もう妄想し過ぎで泣きそうです。

5曲目「The Poacher」の印象的なオーボエ(だよね?)&フィドルのフレーズに鼻血ブー。
7曲目はフェイセス時代の再演。 フェイセス・ヴァージョンはロッド・スチュワートの
ヴォーカルでカッチョ良く迫っていましたが本作のヴァージョンは切なく哀しく響きます。
ドラムレスでフォークなアルバム・タイトル曲9曲目はマンドリンの音がキラキラと輝き
そこに切ないアコーディオンが絡むもんで激しく激しく名曲。・・・また泣いてしまいました。

いやぁ その他の曲もどれも素晴らしくてボーナス曲も含めて捨て曲ナシだし
ロニーの少年のようなカン高い歌声はワルぶっているけど真のワルにはなりきれない
愛すべきチンピラの如くな歌声で このヴォーカルも泣いてまう原因ですね。

彼の死後発売されたレア音源や編集盤のリリース・ラッシュもひと段落したようだけど
オリジナル・アルバムよりそちらの方が枚数が多くなってしまって うーんって感じです。
でもまたレア音源盤が出たらゲットでしょう。 ロニーの作品は全部傑作ですからね!

ロニー・レインのレヴュー・・・Ronnie Lane's Slim Chance 「One For The Road」・・・第9号
                 Lane & Marriott 「The Legendary Majik Mijits」・・・第21号
 



BabyTheStarsShineBright.jpg

EVERYTHING BUT THE GIRL 「BABY, THE STARS SHINE BRIGHT」 (1986)
英 BLANCO Y NEGRO BYN 9 (LP)

A1 Come On Home
 2 Don't Leave Me Behind
 3 A Country Mile
 4 Cross My Heart
 5 Don't Let The Teardrops
   Rust Your Shining Heart
 B1 Careless
  2 Sugar Finney
  3 Come Hell Or High Water
  4 Fighting Talk
  5 Little Hitler


ベン・ワット&トレイシー・ソーンの男女2人組エブリシング・バット・ザ・ガールの3rd。
僕の耳に響く感じでは彼らの全作品中一番良いと感じる作品で聴く頻度も高いです。
2人のソロ作を含めてもベン・ワットの「North Marine Drive」に次ぐ傑作なのです。

でもこのLPってよく中古を見かけるし500円程度の持ってけドロボー価格だったりして
ヒドい扱いを受けていますねぇ。 まだ持っていない人は見つけたらレッツ回収ですよ!
まあエブリシング・バット・ザ・ガールは次の4th「Idlewild」までしか所有していないので
それ以降の作品でこれを超えるすっげー傑作があるのかも知れないけどね。

アルバム毎にビミョーに音が変わる彼らですが本作ではストリングスやホーンを配し
古い映画のサントラの如く迫って来ます。 ああノスタルジーを激しく感じますねぇ。
最初に紹介したハリケーン・スミスほど古臭いポピュラー・ミュージック風味でもなく
ネオ・アコースティックと呼ばれた音楽の中心にいた人達らしいフレッシュさも漂い
また1980年代特有のイヤーな感じの音処理も無く現在の耳にも有効な音ですね。 

フェイクなどを入れてソウルフルに歌うトレイシー・ソーンのヴォーカルは
実はソウルフルには聴こえなかったりするけど頑張って歌っている感じが愛しいし
とにかくこのアルバムはどの曲も楽曲のメロディーが美しくて素敵なのです。

A1の前奏の出だしのストリングスのフレーズ一発で強烈にノスタルジーが爆発。
このA1の美しいストリングスはたまらねーし 切ないメロディー&3拍子だし
バックで鈴の音シャンシャンでクリスマス度も高くて もう必殺の名曲ですよ。

全収録曲を見ても半分が3拍子の曲で 3拍子だと何だか知らないけどとにかく
興奮しちゃう体質の僕にはうってつけの3拍子率の高いアルバムですよ。
となると えぇー!そんな事まで妄想しちゃっていいのかよ!ってゆーくらい危険な
あんな事こんな事も妄想できそうだなぁ。 よーし再度聴いて妄想チャレンジするぜ!
 


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