皆さんこんばんはヨネスケです。 毎度おなじみ突撃隣の晩ごはんって事で
本日は芸人さんの家の食卓に突撃する事とあいなりました。
夕飯時だっていうのにメシなんか喰っちゃいねー芸人さんばっかりで残念ですが
食卓を紹介する事によって芸人さんの生活ぶりは見えてきますね。



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CLANNAD 「CLANNAD 2」 (1974)
米 SHANACHIE 79007 (LP/1979)

A1 An Gabhar Bán
 2 Eleanor Plunkett
 3 Coinleach Ghlas an Fhómair
 4 Rince Philib a'Cheoil
 5 By Chance It Was
 6 Rince Briotánach

 B1 Dheanainn Sùgradh
  2 Gaoth Barra na dTonn
  3 Teidhir abhaile Riú
  4 Fairly Shot Of Her
  5 Chuaigh mé 'na Rosann


最初にお邪魔したのはアイルランドのクラナドの食卓です。 これは2ndアルバム。 
クラナドは兄弟&親類系バンドなのできっとヴォーカルのモイア姉さんの家だね。
写真撮るからちょっと集まってー!みたいなテキトーな感じの集合写真だけど
モイアはエプロンなんかしちゃって・・・そそうの悪い弟達は家事なんか
手伝う訳も無く遊び呆けているモンで苦労する姉って感じに写っていますね。

本作はその昔ディスク・ユニオンお茶の水明治大学の前の店で購入したんだっけ。
現在はそのビルの2階もユニオンになっていますが購入当時はまだ1階だけで
狭い店内の奥の一角に無理矢理気味にトラッド・コーナーがありました。
確か500円位で新品がエサ箱に放り込まれていたんだよねー。
いくら再発盤とはいえ今では考えられない価格で・・・時代は流れたのですね。

この時期のクラナドはアコースティックな美しい響きがあり良いですねぇー。
1stで感じられたペンタングル風味はだいぶ後退していますが
やっぱりダブル・ベースが入っているのでペンタングルを感じる瞬間はあります。
しかし何といっても美しく響くハープとフルートが!・・・そーです!必殺なのです。
音色を聴く限りではフルートは金属製と木製のを使い分けているみたいで
クレジットには無いティン・ホイッスルらしき音も聴こえてきて笛類満載ですね。

郷愁を感じさせるハープとフルートによるインストA2で鼻血がタラーリ。
それに続くA3は圧倒的な哀しみを感じさせる切ないメロディーがたまりません。
そんな曲にモイアの美しい歌声が乗っかった日にゃーアンタ!・・・失禁です。

B1はエレキ・ギターとドラムスも入ってエレクトリック・トラッドになっています。
間奏のエレキ・ギターと2本のフルートのバトルがまたカッチョ良いぃー!
B2はモイアによる無伴奏シンギングで 全編無伴奏のアルバムだとキッついけど
アルバムの中に1曲程度ぽつりと入っていると良いんですよねー。

全体的に地味なトラッド作品だけどジャケットの木製の食器棚やテーブルの如く
温かみのある音になっていて1990年代以降のアイリッシュ・トラッド作品の
激しいダンス曲とイヤーなエコーがかかった女性ヴォーカル曲が並ぶタイプとは
明らかに違う空気感があります。 もちろんヨネスケも「買いだ!」と言っていました。

クラナドの1stアルバム「CLANNAD」のレヴュー・・・第14号
 



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SPRIGUNS 「TIME WILL PASS」 (1977)
E.R.C./ポリドール BRC-29203 (CD/1991)

1 Dead Man's Eyes
2 All Before
3 For You
4 Time Will Pass
5 White Witch

 6 Blackwaterside
 7 You're Not There
 8 Devil's Night
 9 Letter To A Lady


次にお邪魔したのはスプリガンズの食卓です。 これは2ndアルバムになります。
パンをかじって飲み物も飲んでいますがどうやら晩ごはんって感じでは無いですよ。
夕食後のカードゲームのお時間かな? それもローソク1本の明かりの下でかぁ。
裏ジャケを見てもこの家は妖しさ漂う古い洋館なもんで
ヨネスケはちょっとビビっています。 顔がひきつっています。

スプリガンズはエレクトリック・トラッド色濃いバンドで1曲目とかモロですねぇ。
しかしトラッド曲は6曲目だけで 残りは全部マンディ・モートン作になっています。

そのマンディ・モートンのヴォーカルはサンディ・デニーと比較される事が多く
確かに声質はちょっと似た感じはあります。 表現力豊かだけど悲壮感が漂って
痛々しくも感じるサンディ・デニーの声に対してマンディ・モートンの声は
ちょっと硬く淡々と歌う感じでこれもまた痛々しく響く瞬間があり痛々仲間です。

僕が好きなのはストリングスも入る美しい歌い上げ系の2曲目と
割りとフツーな感じで迫るミディアム・テンポのフォーク・ロック曲3曲目。
ドラムレスの必殺室内楽フォークの5曲目。 曲の後半バシッとドラムの合図で
オーケストラが絡んで壮大に盛り上がる9曲目といったところです。

しかし英国の陰影を感じるメロディー満載のアルバムであるとは思うのだけど
曲によって登場する古臭いキーボードの音色がどーもいけませんねぇ。
うーんこれって1977年作なんだよねぇ。 ビミョーな時期ですよねー。

ヨネスケはオンエアーでは「とりあえず見つけたら買いだ!」と言っていましたが
CM中には「別にそんな凄いアルバムでも無いかなぁー。」ともポツリ。
そうねぇ・・・サンディ・デニーやメロウ・キャンドルやトゥリーズなんかが
かなり好きな人ならハマるかも。 更にヨネスケはこんな事も言っていました。
「あの部屋妖しげで怖かったー マンディ・モートンって魔女みたいだったしねぇ。」
こんな怖い食卓も突撃しないといけないとは・・・レポーターの仕事は大変です。
 



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STEELEYE SPAN 「BELOW THE SALT」 (1972)
米 SHANACHIE SH 79039 (CD/1988)

1 Spotted Cow
2 Rosebud In June
3 Jigs: The Bride's Favorite
  /Tansey's Fancy
4 Sheep-Crook And Black Dog

 5 Royal Forester
 6 King Henry
 7 Gaudete
 8 John Barleycorn
 9 Saucy Sailor


次に突撃したのはスティーライ・スパンの食卓。 これは4thアルバムです。
スプリガンズに負けるな!とばかりにローソク1本の明かりの下での食事です。
皆さん汚く喰いちらかしていますが マディー姉さんは裸足だし後ろに子供もいて
胸まで伸びた長髪のティム・ハート(だよね?)がジーザスっぽい風貌だし
なーんか宗教臭い図柄になっています。 最後の晩餐のパロディなのでしょうかねぇ。

スティーライ・スパンは一般的には重厚で緊張感みなぎる1st〜3rdが名作とされ
けっこうキッつーいその3枚と比べると本作は多少聴きやすくはなっています。
・・・まあ少しだけ明るい表情の曲が入っているのであくまで多少聴きやすい位で
相変わらず暗いメロディーにキッつさを感じるエレクトリック・トラッド作品です。

一部パーカッションやドラムスも入るけど基本的にはドラムレスになっていて
彼らの得意技の無伴奏の合唱曲も2曲目 7曲目と入っております。
深いエコーの中から声が浮かび上がってくる7曲目は中々良いですねぇ。

3曲目のインストのダンス曲メドレーは激しい演奏では無くのどかでホッとしますし
可愛らしいメロディーを持った8曲目はとぼけた感じもあって良いですが
あれー?ジョン・バリコーンってこんな曲だったっけなぁ。

そしてアコギのアルペジオのフレーズが延々と繰り返される9曲目で決まり!
この曲こそスティーライ・スパンの全曲中僕が最も好きな曲で
後半の長い演奏部分の美しさにじわじわと昇天して行くが如き名曲です。
・・・あ 全曲中最も好きといっても全アルバムを持っている訳じゃないけどね。

ヨネスケいわく このアルバムは日本盤紙ジャケCDが出た事だし手遅れになる前に
こんな古いシャナチー盤なんか買い替え処理した方がいいぞ!と言っていました。
これの紙ジャケCDって2600円かぁ・・・300円のカス盤LP8枚買っても
まだおつりが来るからそっちの方がいいや!・・・とヨネスケに反論する僕でした。

スティーライ・スパンの2nd「PLEASE TO SEE THE KING」のレヴュー・・・第30号
 



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McGUINNESS FLINT 「HAPPY BIRTHDAY, RUTHY BABY」 (1971)
米 CAPITOL ST-794 (LP)

A1 Happy Birthday, Ruthy Baby
 2 Conversation
 3 When I'm Alone With You
 4 Fixer
 5 Faith And Gravy
 6 Klondike

 B1 Reader To Writer
  2 Changes
  3 Friends Of Mine
  4 Piper Of Dreams
  5 Jimmy's Song
  6 Sparrow


ヨネスケはふっと考えました。 ここまで突撃した食卓は全部女性ヴォーカルがいて
全部トラッド系だったなぁ・・・と。 そこで最後は男性5人組で非トラッド系の
マッギネス・フリントの食卓へ突撃してみました。 さすがヨネスケ! ナイス!
ところが あれれ? ジャケットにメンバーが写っていないよー。
いや関係ねー!レポート続けます・・・っつー事でマッギネス・フリントの2ndです。

このジャケットは食卓で編み物をするのがアルバム・タイトルのルーシーさんかな?
お腹には彼女の赤ちゃんがいて その赤ちゃんのために服を編んでいるんだねぇ。
早く産まれて来いよー!お母さんは待っているぞー!と願うアルバム・タイトルが
「お誕生日おめでとう ルーシーの赤ちゃん」だと勝手に解釈させていただきます。

素朴な木の床やテーブルが温もりを感じさせてくれる食卓になっているし
窓際に飾られた鉢植えもいい雰囲気です。 ちょっとキッチン用品置き過ぎだけど
これは素敵な図柄で・・・ジャケットだけで泣けます。 モノクロなのがまた良いです。

マッギネス・フリントの音の基本はちょっと土臭いフォーク・ロックです。
全体的にコロコロと転がるピアノが効いていて米国南部風味も感じます。
ほとんどの曲を提供しているギャラガー&ライルの書くメロディーは品が良くて
泣かせるメロディー満載って事でも無いのだけどなぜか郷愁を感じるんだよね。
元気な曲とゆったりした曲 エレキでロックな曲とアコースティックな響きの曲と
収録曲のバランスもよろしいです。 ヴォーカル・ハーモニーも多用していますね。

アルバム丸々良い!と言ってしまえる名盤ですが その中でも特に好きなのは
ストリングスが入るドラムレスの必殺室内楽フォーク曲のA6です。
子守唄のようなさりげなく柔らかいメロディーがたまらねー! 最高峰!

こちらも子守唄のような優しげなフォーク曲B2でググッと引き込まれて
懐かしくて切ない大らかなフォーク・ロック曲B3へとなだれ込んで・・・ああぁー!
そしてメアリ・ホプキンもやっている英国らしい暗さのあるフォーク曲B6で
アルバムは幕を閉じます・・・と思いきやこの曲最後にサックスがむせび泣いて
ニューヨークの夜景なんかを思わせたりして・・・うーん変な終わり方!
この終わり方はご愛嬌って事で ヨネスケいわく「当然買いだ!」と言っていました。

マッギネス・フリントの2in1CD「RAINBOW / C'EST LA VIE」のレヴュー・・・第36号

じゃあ今日のレポートはここまで。 ヨネスケさんお疲れ様でした。
 


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