中古で見つけて輝く太陽と緑がとても綺麗だったので
思わず購入してしまったエセックス・グリーン。
てな訳で太陽が輝くジャケットのアルバムを聴いてみました。
太陽ジャケって所有している物だけでも今回登場させた以外にもけっこうあって
その筋の業界(ってどの業界だ?)では人気の図柄のようですよ。
太陽ジャケでドーン!はdawnとかけてみました・・・そーなんです ダジャレなんです。
僕も平気でダジャレを言う年頃になってしまって・・・もう僕は死刑ですね。



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THE ESSEX GREEN 「EVERYTHING IS GREEN」 (1999)
米 KINDERCORE KC034 LP (LP)
A1 Primrose
 2 The Playground
 3 Mrs. Bean
 4 Grass
 5 Saturday
 6 Big Green Tree
 B1 Tinker (She Heard The News)
  2 Everything Is Green
  3 Sixties
  4 Sun
  5 Carballo

うーん こうやって写真に撮ってみると太陽っつーか いきなりビカッと光っています。
レコード屋でパッと見た時は葡萄の房の間から覗く木漏れ日だぁー!うおぉー!
そして緑の庭園で乗馬だとぉ!ぬおぉー!と興奮して・・・これは購入しちゃいます。

アルバム・タイトルも曲名もそそるしLPの盤は緑色の塩化ヴィニールになっていて
完璧なまでの緑と光の意匠を施したパッケージはたまらねー事になっているけど
全然知らないバンドだったので少々調べてしまいました。

米ニューヨークのレディバグ・トランジスターのメンバーの別プロジェクト・・・だって!
なる程なる程。 実は僕はレディバグ・トランジスターの「The Albemarle Sound」
ってゆーアルバムもかつてジャケ買いしているのです。
そちらも表が森ジャケ裏が庭園ジャケと ヒジョーにそそるジャケットですよ。

女1人男4人の構成でレディバグのメンバーは2人参加しているようです。
レディバグ・トランジスターはペット・サウンズあたりのビーチ・ボーイズ風味の音で
本作にもビーチ・ボーイズ風味は感じますがもう少しアコースティックな味付けです。

メイン・ヴォーカルは大半は男性で 数曲女性ヴォーカルがメインで歌います。
またフルートやグロッケンスピールという必殺楽器も飛び出しますねぇ。
可愛らしいアコースティック・ポップのA3とB2が・・・あぁ良いなぁー。

その他 ビーチ・ボーイズ風味のA1 A2。 鳥のさえずりの音も入ったA4。
エレクトリック・トラッド風味のA5。 スパニッシュ(かな?)なA7。
オルガンがサイケデリックに迫るB1。 B1とB2の間に挟まれた曲名表記の無い
短いインスト曲はアコギ&グロッケンスピールで必殺。 シタールも入ったB3。
ディラン風ハーモニカが入るB5・・・と色々あるのですが統一感はあります。

その統一感ってゆーのはアマチュアっぽい手作り感で その業界の代表選手は
ベル&セバスチャンだと思いますが この手作り感ってヤツはけっこう問題です。

僕もたまに聴くタイミングが悪いと何じゃこのアマチュア音楽は?と思う時があり
本作もタイミングを間違えずに聴けると とても美しく響く1枚になっているのですが
手作り感=プロデュースの甘さでもあるので ダメな人は全くダメなんだろうねぇ。
逆に本作は凝ったアレンジの曲が多いのに手作り感がある所が凄いかもね。
 


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ANNO DOMINI 「ON THIS NEW DAY」 (1971)
HUGO-MONTES PRODUCTION HMP CD-013 (CD/2002)
1 So You Want To Be A Rock 'N Roll Star
2 On This New Day
3 Bad Lands Of Ardguth
4 Regency Days
5 Hitchcock Railway
  6 This Good Life I Have Known
  7 The Trapper
  8 Daddy Rowlin
  9 Five O'Clock In The Morning
 10 June Tremayne

英国フォーク・ロック業界にも太陽ジャケありましたー。 怪しげな再発専門レーベル
ヒューゴ・モンテス・プロダクションが放つアノ・ドミーニ(読み方適当シリーズ)です。

英国フォーク・ロックとはいってもブックレットの解説にはアイルランドで結成って
書いてあって確かにANNOのNNと重なる綴りがアイリッシュっぽいですね。
表ジャケ4人 裏ジャケ3人の写真だけどメンバー・クレジットは5人になっています。

このジャケットの太陽とその周囲のオレンジ色は数ヶ月も雨が降らず大地は干上がり
それでもジリジリと照りつける太陽・・・って感じで見ているだけで喉が乾くのですが
アルバムのサウンドは爽やかなコーラスが印象的な米西海岸風味ですねぇ。

・・・と米西海岸風味のフォーク・ロック曲を中心にやっていますが
数曲エレキでロックするハードな曲も入っていて中々このバランスもよろしいです。

バーズのカバーの1曲目。 頬をかすめて過ぎる爽やかな風のような軽快な3曲目。
そしてもろフォーク・ロック期のバーズな10曲目が好きですねぇ。
タンバリンが入っている曲も多くて 彼らはバーズが相当好きなようです。
そう・・・タンバリンがかっこ良く響くバンドといえば初期バーズで決まりですからねぇ。

1曲目のバーズ・カバーはギーギーとギロもちゃんと入ってギロ・ロック(?)だし
全編コーラスで歌われる所もバーズ・ヴァージョンをそれ程崩していませんが
長い間奏部分でツイン・ギターが弾きまくるのはハード・ロックっぽくもあります。

英国又はアイルランドのならではの音って感じは薄くなっていますが
4曲目のバックに入るリコーダーとか 6 7 9曲目あたりの切ないメロディーなど
ほんのりと英国臭が香ってきてじわりと英国を感じるアルバムでもありますね。

ヒューゴ・モンテスが出す位だからオリジナルLPはかなりのレア盤なのだろうけど
すんなりと入っていけるメジャーな音で正体不明の英国フォークのレア盤を
聴き続けて脳味噌の感覚がマヒしてしまったアナタ(僕も?)を癒してくれる1枚です。
 


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PHILAMORE LINCOLN 「THE NORTH WIND BLEW SOUTH」 (1969)
EPIC/ソニー・ミュージックエンタテインメント ESCA 7876 (CD/2001)
1 The North Wind Blew South
2 You're The One
3 Lazy Good For Nothin'
4 Early Sherwood
5 Rainy Day
  6 Temma Harbour
  7 The Plains Of Delight
  8 The County Jail Band
  9 When You Were Looking My Way
 10 Blew Through

これは木漏れ日ジャケになっているので うおおぉー!木漏れ日ジャケだー!と
ジャケットだけで相当興奮しなければいけないのだけどイマイチ興奮しないのです。

太陽の光り方が弱いし逆光で顔や木々が影になっているのがいけないのかなぁ。
また裏ジャケも下着は着ないで肌に直接シャツを着る派のリンカーンさん。
まだ若いのだろうけど腹がプックリ中年太り&ギャランドゥでちょっと興醒めです。
てめーに俺の体型について言われる筋合いは無いぜ!って聞こえてきそうですね。
ねぇ・・・リンカーンさん。 もしこれ読んでいたら反論メールでも下さいな!

この人はメアリ・ホプキンもやっている6曲目の作者で僕もその曲目当てに
購入した記憶があるのだけど これが波の音&海鳥の鳴き声の効果音も入った
軽やかなボサノバ風味に仕上がっていて良いんだなぁ。 
なおもう少し歌謡曲度が高いメアリ・ヴァージョンは「Those Were The Days」という
ベスト盤に入っています。 そちらも無条件で良いです・・・だってメアリ様だもん!

アルバム全体は使用楽器も多彩でストリングスや女性コーラスなども入ります。
程良いエコー感が幻想的な1曲目と7曲目とか 可愛らしい室内楽フォーク風味で
始まったと思ったら曲調が変わり効果音も入る4曲目等サイケな香りもあります。
その他かっちょ良いビート・ナンバーも入っていて 幻想的な曲 可愛らしい曲と
色々楽しめるポップなフォーク・ロック作品といったところですかねぇ。

そして最もたまらねーのはフィラモア・リンカーンの優しげな歌声ですよ。
アコースティックな響きの9曲目なんかにはこの優しげな歌声がよく合っています。
驚かす気は無かったのだけどひょこりと顔を覗かせてしまった妖精と
ふっと出合ってしまった午後の森のようなサウンドとヴォーカルで・・・分かりにくっ!
でも分かる人は分かる そんな可愛らしくて夢見心地な素敵な曲です。

本作は日本盤CDなので小松崎健郎氏による解説もたっぷりと書かれていますが
なんとも情報が無い芸人さんのようでバックの演奏はヤードバーズらしいぞ?とか
1969年発表というのも果たして本当か?・・・と「?」が多いアルバムです。
 


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J. K. & CO. 「SUDDENLY ONE SUMMER」 (1969)
伊 AKARMA AK 2015 (10"LP/2000)
A1 Break Of Dawn
 2 Fly
 3 Little Children
 4 Christine
 5 Speed
 6 Crystal Ball
 7 Nobody
 B1 O. D.
  2 Land Of Sensations & Delights
  3 The Times
  4 Magical Fingers Of Minerva
  5 Dead

そして太陽ジャケでドーン!のドーンがこの作品の1曲目のタイトルに繋がってきます。
A1は30秒程の効果音なのだけどアルバムの始まりを告げる警告音として有効。
タイトルどうりの朝日をブチ壊すが如くの気合いの入った効果音ですよ。
これ1発で こいつやる気だな!とこっちの気分も盛り上がります。

滝に打たれる男 凧揚げをする子供 神を祀った石(かな?) インディアンの酋長
そして光り輝く太陽・・・と色々とイメージを掻き立てられるジャケットが
また美しくて神秘的ですねぇ。 アルバムの内容も正にこのジャケットの如くで
ゆらゆら漂う太陽を思わせるゆったりと美しいメロウ・サイケってヤツになっています。

J. K. & Co.とグループ名みたいになっていますがJey Kayeとゆー人の
個人プロジェクトのようです。 どっかで見た情報だとこの人は確かカナダ人・・・
で ジャケットで滝に打たれるヤツがJey Kayeなのかなぁ?・・・よく知らねーし
ちゃんと見ると滝には打たれていません。 滝の前に立っている沙汰です。

どの曲も綺麗なメロディーを持っているしヴォーカルも虚ろな感じで良いです。
ゆったりとした曲調に今にも意識が遠のきそうなA2こそディス・イズ・メロウ・サイケ!
その他エレキ・ギターがヨレながら語るインストのA6。 アコギとオルガンの伴奏で
じわりと引き込まれて行くフォーク・タイプの曲A7といった所がお気に入りです。

全体的にけっこうポップな味付けになっていてアングラ臭もそんなにしません。
テープ逆回転やシタールや挿入される効果音などサイケ期のロック・アルバムの
王道な音でもあるので そこら辺のサイケ期の音が余程嫌いじゃない限り
割と誰でもすんなりと入っていける聴きやすさはありますね。

それにしてもイタリアのアカルマってレーベルはヤバいアルバムをLPで
再発してくれるのでホント偉いなぁーと思うのだけど これはなぜか10インチLPです。
オリジナル盤も10インチサイズだったのでしょうか?
 

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