またベットリと暑い日本の夏がやってきました。
部屋の中ではクーラーをかければベットリは解消されるのですが
僕ほどの自然に優しい人間にとっては扇風機が精一杯ですねぇ。
・・・本当はクーラーって電気代を喰うので使いたくないだけなのさ!
さて2002年の夏は第56号で書いたように幻想的なフォークを聴いて
感覚をマヒさせるという一歩進んだ方法で乗り切る事が出来たのですが
その後僕はバッチリ西向きの部屋へ引越して もう感覚マヒ処理も通用しない程の暑さ。
うーん体感温度50度くらいかな? それでもクーラーは使いたくないので
何とか爽やかな音楽でも聴いて気合いで涼しくなってみせます。



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BLUE 「BLUE」 (1973)   米 RSO SO 873 (LP)
A1 Red Light Song
 2 Look Around
 3 Someone
 4 Sunset Regret
 5 Timi's Black Arrow
 6 Sitting On A Fence
 B1 Little Jody
  2 Let Me Know
  3 I Wish I Could Fly
  4 Skye Banana Boat Song
  5 The Way Things Are
  6 Sunshine Or Falling Rain

ブルーは英国のフォーク・ロック・バンドで これは1stアルバムになります。
赤が暖色なのに対して青は寒色・・・確かに青っていう色は涼しげな色ですね。
つまりバンド名がブルーでジャケットも青色とくれば相当涼しくなる事間違い無しです。
そして出てくる音もアメリカ西海岸を感じさせる開放感がある爽やかさんバンドですよ。

メンバーの3人はヒュー・ニコルソン イアン・マクミラン ティミー・ドナルドで
ヒュー・ニコルソンは元マーマレードですが あとの2人の履歴は知りません。
ニコルソンが8曲 マクミランが3曲 ドナルドが1曲と楽曲を提供しております。

収録曲はアコースティックな響きのある曲が中心になっていて
スムーズで無理が無く覚えやすいメロディー・ラインも米西海岸を感じさせてくれます。
そよ風のような爽やかなコーラスの多用も印象的ですねぇ。

大らかでポップなメロディーで迫るミドル・テンポのA1から気持ちイイィー。
ブリンズリー・シュワーツの如くなピアノが入るのどかなフォーク・ロックA3も素晴らしい。

バンジョーが入ってカントリー風味のB2 スティール・ドラム入りでトロピカルなB4と
テキトーに変化球も入ったB面は 最後に永遠を感じさせてくれるB5から
永遠の終わりを告げるかのようなB6へとなだれ込む展開でこれはたまりません。

アルバム中僕が一番好きなA5は1曲のみ楽曲提供のティミー・ドナルド作。
ティーンエイジ・ファンクラブにこれにそっくりな曲があったような・・・
バックの何気ないアコギのストロークが最高だし綺麗なメロディーとコーラスに
スカっと晴れた青空が広がります。 いやーこのA5はかなりの名曲。
作者のティミー・ドナルドっていう人はパーカッション担当ですが こういう人に限って
ひっそりとソロ・アルバムが出ていたりするんだよね。 名前を覚えておこっと。

派手さは無いけど どの曲もスーッと耳に入って来る感じが心地良いです。
ちょっと文句のつけどころが見当たらない さりげなく良い曲オン・パレード状態です。
CD化はされていないのでしょうか? 見た事がありません。



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DECAMERON 「MAMMOTH SPECIAL...PLUS」 (1974)
英 EDSEL EDCD 686 (CD/2001)
1 Mammoth Special
2 Rock And Roll Woman
3 Just Enough Like Home
4 A Glimpse Of Me
5 Late On Lady Day
6 Breakdown Of The Song
7 The Cheetah
  8 Jan
  9 The Stonehouse
 10 Parade
 11 The Empty Space

 bonus track
 12 Twinset And Pearls

デカメロン。 前項のブルーと同様アメリカ西海岸を感じさせる英国バンドです。
彼らは数枚アルバムを出していますが これが何枚目なのか・・・調べもしません。

革ジャンとか着ちゃってポーズをとった長髪ヒゲヅラのメンバー写真は
かなり暑苦しい事になっていて見ているとこちらまで暑苦しくなってきますねぇ。
このメンバー写真は見なかった事にして音だけ聴いて涼しくなりましょう。

メンバーの中にチェロ ヴァイオリン ホイッスル などを担当するヤツがいて
7曲目の間奏でホイッスルが炸裂して おぉ!と思いますがそれも一瞬。
切り込み具合い次第で必殺を演出できる楽器なのにそれ程多く登場しないのは残念。

爽やかコーラスも得意技で パーカッション&複雑なコーラスで迫る
バッファロー・スプリングフィールドのカバー2曲目なんてのもある他に
ピアノとストリングスを基調にした哀しげなメロディーのワルツ8曲目や
終始バックでバイオリンが鳴り続けエレクトリック・トラッド色も感じさせる10曲目など
どの曲もそれなりに面白い事は面白いのですが なんかイマイチですねぇ。

ブルーみたいに圧倒的にメロディーが良いとか・・・これが決め手だ!というのが無く
様々な要素がとっちらかっちゃっているのがいけないのでしょうか。

そんな中最もフツーな感じのフォーク・ロック6曲目が爽やかで好きですねぇ。
この曲 「パブリッシャー」 とか 「レコード・カンパニー」 などという歌詞が聴こえてきて
レコード会社批判の歌なのでしょうか。 せっかく爽やかサウンドなのにそんな歌詞?

ボーナスの12曲目はたぶんシングルの曲だと思いますが これも良くて
ちょっとトボけた感じの明るくて軽快なフォーク・ロック。 リンディスファーンみたいです。
うーん こーゆー曲がもっと沢山入っていれば良かったのにねぇ。



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MATTHEWS' SOUTHERN COMFORT 「SCION」 (1994)
英 BAND OF JOY BOJCD 7 (CD)
1 Touch Her If You Can
2 Yankee Lady
3 Belle
4 Later That Same Year
5 I Believe In You
6 Sylvie
7 And When She Smiles
  8 And Me
  9 Old Rud
 10 Jinkson Johnson
 11 Something In The Way She Moves
 12 Ballad Of Obray Ramsey
 13 Touch Her If You Can (mix)

英国爽やかサウンドの真骨頂といえばマシューズ・サザン・コンフォート。
オリジナル・アルバムは3枚ありますが特に1stアルバムは凄い事になっていて
そよ風のように爽やかに流れるカントリー風味と英国的陰影が同居した大名盤でした。

この編集盤は3rd 「Later That Same Year」 のアウト・テイクが1〜4曲目。
残りの5〜13曲目はBBC音源となっています。 全曲1970年録音です。
6〜8曲目が3rdに 10〜12が2nd 「Second Spring」 に収録されている曲です。

冒頭のアウト・テイクから何がミックスなのだかよく分からない13曲目まで
どの曲も気持ち良くてマシューズ・サザン・コンフォートはやっぱり爽やかさんですよ。
のどかなカントリー・ロック風味とイアン・マシューズの線の細い歌声の相性も良く
これで相当涼しくなる事ができます。

このアルバムってどこにも何も書いていないけど全編モノラル録音っぽいです。 
AMラジオから流れてくるような音でなかなか雰囲気&生々しさがありますよ。
この雰囲気の良さのせいなのかオリジナル・アルバムに収録されていたけど
あまりパッとしないなぁと思っていた6 8 12曲目といったあたりもかなり良いです。

録音状態は大事です。 音がクリアではっきりし過ぎてもダメですね。
・・・なーんて感じてしまう僕は相当重症なのでしょうか。

MATTHEWS' SOUTHERN COMFORT 1stアルバムのレヴュー・・・ 第6号


さて 涼しくなるために暑い部屋の中でこれらのアルバムを連続して聴いたら
オーデイオ装置がかなり発熱して更に暑い事になっています。
ダメだぁー もう限界です。 えーい クーラーのスイッチをオンにしちゃいました。


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