遂にインクレディブル・ストリング・バンドの 「U」 がCD化されました。
これでオリジナル・アルバムすべてがCD化されるという歴史的大事件ですよ。
さっそくフェスティバルかキャンペーンを開催するつもりでしたが
そんなんじゃハッスル度が足りないのでジャンボリーを開催する事にしました。
・・・やべっ!ジャンボリーってどーゆー物なのかの知らねぇや。


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1 「THE INCREDIBLE STRING BAND」 (1966)
米 HANNIBAL HNCD 4437 (CD)
1 Maybe Someday
2 October Song
3 When The Music Starts To Play
4 Schaeffer's Jig
5 Womankind
6 The Tree
7 Whistle Tune
8 Dandelion Blues
  9 How Happy I Am
 10 Empty Pocket Blues
 11 Smoke Shovelling Song
 12 Can't Keep Me Here
 13 Good As Gone
 14 Footsteps Of The Heron
 15 Niggertown
 16 Everything's Fine Right Now
 Robin Williamson
 Clive Palmer
 Mike Heron
 produced by Joe Boyd

インクレ栄光の1stは3人組でしたがクライヴ・パーマーは速攻でバックれ。
クライヴは最初からあまりやる気が無かったようで全曲中5曲だけの参加です。
ロビン・ウイリアムソンとマイク・ヘロンもそれぞれ弾き語りをやる曲が多く
3人揃ってやっている曲はたったの3曲だけという全然バンドじゃない状況ですが
それでもバンドを名乗ってしまうという事だけでも彼らの凄さが伝わってきます。
2〜3分のフォーク・ソングがずらりと並び聴きやすいアルバムです。
フィドルやホイッスルが登場しトラッド臭もあります。
オリジナルLPは1stから 「U」 までがエレクトラ・レーベルから出ていました。

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2 「THE 5000 SPIRITS OR THE LAYERS OF THE ONION」 (1967)
米 HANNIBAL HNCD 4438 (CD)
1 Chinese White
2 No Sleep Blues
3 Painting Box
4 The Mad Hatter's Song
5 Little Cloud
6 The Eyes Of Fate
7 Blues For The Muse
  8 The Hedgehog's Song
  9 First Girl I Loved
 10 You Know What You Could Be
 11 My Name Is Death
 12 Gently Tender
 13 Way Back In The 1960s
 Robin Williamson
 Mike Heron
 produced by Joe Boyd

サイケ! ジャケット・デザインはシーモンとマーレイケ(ザ・フール)です。
ジャケットはどサイケで音にもアシッド臭がありますが全体的には穏やかなフォーク。
そしてクライヴ・パーマーが抜けたのが理由なのかトラッド臭は後退しています。
ロビン・ウイリアムソンが7曲 マイク・ヘロンが6曲楽曲を提供していますが
割とすんなり聴けるマイクの曲に対しロビンのヒッピー・ソウル感覚が本領発揮。
マイク作には優しげな3曲目や楽しげな5曲目といった分かりやすい曲があると思えば
ロビン作には先の展開が読めない4曲目やお経を読んでいるような6曲目があります。
フルート炸裂必殺ナンバーも入っているし彼らの作品の中では聴きやすい方ですね。
ゲスト参加者にベースでダニー・トンプソンの名もあります。

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3 「THE HANGMAN'S BEAUTIFUL DAUGHTER」 (1968)
米 HANNIBAL HNCD 4421 (CD)
1 Koeeoaddi There
2 The Minotaur's Song
3 Witches Hat
4 A Very Cellular Song
5 Mercy I Cry City
  6 Waltz Of The New Moon
  7 The Water Song
  8 Three Is A Green Crown
  9 Swift As The Wind
 10 Nightfall
 Robin Williamson
 Mike Heron
 produced by Joe Boyd

ヒッピー! 彼らにはサイケというよりもヒッピーという言葉が似合います。
この3rdは初期の代表作として紹介される事も多く勤労拒否フォークの最高峰。
1曲目からロビン・ウイリアムソンの変な節回しヴォーカルにシタールが絡みヤバさ抜群。
ロビン・ウイリアムソン作が7曲と多く変な節回しつけ放題のやりたい放題。
マイク・ヘロン作の3曲も多少聴きやすいかなーっていう位の体罰フォーク爆発で
もう途中から何聴いているんだか訳分からなくなってくるという強力盤です。
しかしその裏でハープシコードやハープやホイッスルなどが必殺英国フォークな音を放ち
オルガンとホイッスルのバックに水の流れる効果音が絡む7曲目や
幻想的な10曲目なんかホント美しいです。 両曲ともロビン・ウイリアムソン作だ!
後に正式メンバーとなるリコリスやドリー・コリンズ他がゲスト参加しています。

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4 「WEE TAM」 (1968)
欧 ELEKTRA 7559-60914-2 (CD/1992)
1 Job's Tears
2 Puppies
3 Beyond The See
4 The Yellow Snake
5 Log Cabin Home In The Sky
 6 You Get Brighter
 7 The Half-Remarkable Question
 8 Air
 9 Ducks On A Pond
 Robin Williamson
 Mike Heron
 produced by Joe Boyd

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5 「THE BIG HUGE」 (1968)
欧 ELEKTRA 7559-61548-2 (CD/1993)
1 Maya
2 Greatest Friend
3 The Son Of Noah's Brother
4 Lordly Nightshade
5 The Mountain Of God
 6 Cousin Caterpillar
 7 The Iron Stone
 8 Douglas Traherne Harding
 9 The Circle Is Unbroken
 Robin Williamson
 Mike Heron
 produced by Joe Boyd

「Wee Tam」 と 「The Big Huge」 は第35号でレヴュー済み。
本来は 「Wee Tam And The Big Huge」 として2枚組で出ていた4thのバラ売りです。
2枚ともゆったりと美しく穏やかな内容でとても良いアルバムだと思うのですが
この後の体罰のようなアルバム群を聴いた耳だから良く聴こえていまうのでしょうか。

ChangingHorses.jpg
6 「CHANGING HORSES」 (1969)
米 HANNIBAL HNCD 4439 (CD)
1 Big Ted
2 White Bird
3 Dust Be Diamonds
4 Sleepers, Awake !
5 Mr. & Mrs.
6 Creation
 Robin Williamson
 Mike Heron
 Rose
 Licorice
 produced by Joe Boyd

ローズとリコリスの女性2人が正式メンバーとなり4人組となった5th。
よくインクレの音楽性はトラッドを基調にした無国籍フォークという語り方がされていますが
トラッド臭は1stと末期のアルバムにはありますがこの時期にはそれ程感じないです。
そして無国籍というのもロビンとマイクがどちらがヤバい曲を作れるか
互いに競い合ったら 素直でないメロディーやヴォーカルのへなちょこぶりや
各楽器の妖しげな絡みが結果的に無国籍フォークになったと勝手に解釈しておきます。
この5thはメロディーが分かりやすい曲が多くゆったりと気持ち良いのですが
14分超のマイク作の2曲目と16分超のロビン作の6曲目の対決に注目しましょう。
ここまで来るとどちらとも体罰曲として成立しているという素晴らしさ。 さあ耐えろ!

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7 「I LOOKED UP」 (1970)
米 HANNIBAL HNCD 4440 (CD)
1 Black Jack Davy
2 The Letter
3 Pictures In A Mirror
4 This Moment
5 When You Find Out Who You Are
6 Fair As You
 Robin Williamson
 Mike Heron
 Rose
 Licorice
 produced by Joe Boyd

ロビン作2曲マイク作4曲とどちらかといえばまともなマイク主導の6th。
のどかなフィドルが心地良いマウンテン・ミュージック風の楽曲が1曲目に飛び出し
続く2曲目はエレクトリック・ギターとドラムスも入るフォーク・ロックで
これは聴きやすいアルバムだ!と思った瞬間3曲目にロビンの10分超の体罰曲が登場。
そしてロビン作はもう1曲も10分越えているという体罰ジャンボリーでキッついですよ。
ローズとリコリスもだいぶ慣れてきたようで歌に演奏に活躍していますが
女性陣も虚ろなヴォーカルを響かせていてやっぱりイっちゃっている感じです。
この2人はそれぞれロビンとマイクの恋人だったからという凄い理由で加入したようで
そーゆー人事の感覚自体インクレの芸風そのものを物語る感動秘話(?)なのです。
どっちがどっちの恋人かは知らないのですがメンバー写真の並び方などから想像すると
ロビン&リコリス マイク&ローズというカップルでしょうかねぇ。

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8 「U」 (1970)
米 COLLECTORS' CHOICE MUSIC CCM-288-2 (CD/2002)
 disc1
 1 El Wool Suite
 2 The Juggler's Song
 3 Time
 4 Bad Sadie Lee
 5 Queen Of Love
 6 Partial Belated Overture
 7 Light In Time Of Darkness/Glad To See You
 8 Walking Along With You
 9 Hirem Pawnitof/Fairies' Hornpipe
10 Bridge Theme
 disc2
 1 Bridge Song
 2 Astral Plane Theme
 3 Invocation
 4 Robot Blues
 5 Puppet Song
 6 Cutting The Strings
 7 I Know You
 8 Rainbow
 Robin Williamson
 Mike Heron
 Rose
 Licorice
 produced by Joe Boyd

そして目出度くCD化された「U」。 なる程今までCD化されていなかったのも納得です。
トローンとした体罰ジャンボリー・フォーク全開でそれも2枚組ときたもんだ。
こんなモン2枚連続で聴かされた日にゃーまともな精神状態で帰って来る事はできません。
そしてオリジナルLPでは本作がエレクトラからの最終作となっていて
こんなヤバいの出したらそりゃーレコード会社も解雇したくなるよ・・・とそちらも納得。
もうこれは体罰というよりしごきですね。 体罰とは何か悪い事をした際のおしおきですが
しごきは先輩連中がただ面白いからという理由で後輩に強要するヒドいものなのです。
だからこそ逆にまだ発売されたばかりなので入手しやすいし急いで購入すべきです。
これを乗り越えられればその先にはどんな音楽も耐えられる体質改善が待っています。
さあチャレンジしようぜ! ちょっとしごかれてみようぜ!
ディスク2の7曲目ではとうとうリコリスが弾き語りに挑戦という暴挙に出ています。
しかしこれが良いんだなぁ。 どこまでも虚ろで美しいです。
欧州盤のCDも同時に発売され そちらはレーベルがエレクトラからになっていました。
僕は欧州盤と比べて700円も安かった米国盤を購入。 この価格差はどーゆー事?

BeGladForTheSongHasNoEnding.jpg BeGladForTheSongHasNoEndingBack.jpg
9 「BE GLAD FOR THE SONG HAS NO ENDING」 (1970)
英 EDSEL EDCD 564 (CD/1998)
1 Come With Me
2 All Writ Down
3 Veshengro
4 See All The People
5 Waiting For You
6 The Song Has No Ending
 Robin Williamson
 Mike Heron
 Rose
 Licorice
 produced by Joe Boyd

体罰もしごきも超えて拷問になりました。 1998年にCD化された当時から
あまり扱っている店を見かけなかった1枚ですがこんな拷問アルバムを扱ってしまうと
あのレコード屋って拷問を推奨しているヤバい店なんだぜとあらぬ噂が立っちゃうじゃん。
・・・って自分でも何を書いているのかよく分からなくなってしまう程の拷問状態です。
オリジナルLPでは本作から最終作までがアイランド・レーベルでの発表です。
本作は同タイトルの映画のサントラでジャケの写真は映画の場面なのでしょう。
最近ビデオ化もされたその映画は未見ですがこのジャケだけでもヤバさは分かります。
変な扮装をしたインクレのメンバーが歌い踊るカルトな内容なのは間違いありません。
ブックレットにはTMレボリューションみたいな格好をしたジョー・ボイドの写真もあるぜ!
ヴォーカルがほとんど登場しない26分41秒の6曲目でもうあらゆる事から逃避できます。
これは組曲なのかな? 現代音楽風でもありプログレッシヴ・フォークとも呼べそうですが
拷問もここまでやられると快感になってきます。 とにかく何だか分からないけど凄いです。

LiquidAcrobatAsRegardsTheAir.jpg
10 「LIQUID ACROBAT AS REGARDS THE AIR」 (1971)
英 ISLAND IMCD 130 (CD)
 1 Talking Of The End
 2 Dear Old Battlefield
 3 Cosmic Boy
 4 Worlds They Rise And Fall
 5 Evolution Rag
 6 Painted Chariot
 7 Adam And Eve
 8 Red Hair
  9 Here Till Here Is There
 10 Tree
 11 Jigs & Reels
    i) Eyes Like Leaves
    ii) Sunday Is My Wedding
    iii) Drops Of Whiskey
    iv) Grumbling Old Men
 12 Darling Belle
 Robin Williamson
 Mike Heron
 Likky
 Malcolm
 produced by ISB & Stan Schnier

遂にジョー・ボイドからも離れメンバーも変わり幾分サウンドが分かりやすくなった9th。
ローズが抜けマルコムという男性が入りました。 マルコムはロビンとマイク同様
あらゆる楽器を駆使するヤツです。 リコリスとリッキーって同一人物かな?
今までのトローンとした感じの勤労拒否フォークとロック色の強い曲が同居する内容で
統一感に欠ける内容ではありますが楽曲の完成度の高さがあり誰でもすんなり聴けます。
これが僕としては物足りないし こんなのインクレじゃない!と思う瞬間もあります。
アイランド・レーベルから てめーらエレクトラ時代と同じようなダラダラした音出したら
もう次のアルバムは無いからな!とプレッシャーがかかったのでしょうか。
11曲目のダンス曲メドレーもへなちょこフィドルが飛び出しますがまともに聴けます。

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11 「EARTHSPAN」 (1972)
英 EDSEL EDCD 360 (CD)
 1 My Father Was
   A Lighthouse Keeper
 2 Antoine
 3 Restless Night
 4 Sunday Song
 5 Black Jack David
  6 Banks Of Sweet Italy
  7 The Actor
  8 Moon Hang Low
  9 Sailor And The Dancer
 10 Seagull
 Mike Heron
 Robin Williamson
 Malcolm LeMaistre
 Likky
 produced by Mike Heron , Robin Williamson

相変わらずヴォーカルは変な節回しで迫って来ますが更に楽曲の展開が分かりやすくなり
フォークというよりもフォーク・ロックと呼んだ方が良い内容の10thです。
展開が分かりやすく思えるのはドラムスが入る曲が多くなったからなのでしょうか。
以前のトローンとした曲では変なタイミングでスローになったり早くなったりして
俺が自由に弾き語るからお前らテキトーに色んな楽器で切り込んで来やがれ!
とでも言いたげに微妙にバラバラなアンサンブルが勤労拒否フォークになっていました。
ドラムスが入ると基本リズムが出来上がるのでそーはいきませんね。
そのドラムスはデイヴ・マタックスなどがゲストで叩いております。
それでもやっぱり所々に 「変さ」 が見え隠れしインクレらしさのある好作品になっています。
前作から加入したマルコム・ルマイストルもへなちょこなヴォーカルを響かせてくれて
インクレのメンバーになる人はどーしてこんなラリパッパなヤツばっかりなのでしょう。

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12 「NO RUINOUS FEUD」 (1973)
英 EDSEL EDCD 367 (CD)
 1 Explorer
 2 Down Before Cathay
 3 Santurday Maybe
 4 Jigs
 5 Old Buccaneer
 6 At The Lighthouse Dance
  7 Second Fiddle
  8 Circus Girl
  9 Turquoise Blue
 10 My Blue Tears
 11 Weather The Storm
 12 Little Girl
 Mike Heron
 Robin Williamson
 Malcolm LeMaistre
 Gerard Dott
 produced by Mike Heron & Roger Mayer

この11枚目はジャケットに写る4人のうち最後のひとりが誰だか分からないので
参加メンバーの中からクラリネット サックス オルガン ピアノ・・・と貢献度の高い
ジェラルド・ドットというヤツを勝手に正式メンバー入りさせておきました。
ジャケット写真でもネクタイなんかしめちゃって完全な脱ヒッピー作になっています。
前作以上に分かりやすいポップな曲の連発に何じゃこりゃーと一瞬思いますが
1曲1曲を抜き出すとバラエティーに富んでいて良い曲の集まったアルバムなのです。
インストの4曲目はフェアポート・コンベンションばりのエレクトリック・トラッド。
レゲエの7曲目 曲名どうりのサーカス小屋サウンドの8曲目 ボサノバの9曲目。
10曲目はドリー・パートンのカバーで当然カントリー・サウンドというごった煮状態。
マイク・ヘロンの弾き語りにビブラホーンが美しい12曲目で穏やかに幕を閉じます。
インクレの全アルバムの中でも最も聴きやすいと思われるので逆にお勧めしません。
いいアルバムではあるけれどこれはインクレの芸風じゃないからね。

HardRope&SilkenTwine.jpg
13 「HARD ROPE & SILKEN TWINE」 (1974)
英 EDSEL EDCD 368 (CD)
1 Maker Of Islands
2 Cold February
3 Glancing Love
4 Dreams Of No Return
5 Dumb Kate
6 Ithhkos
 Robin Williamson
 Mike Heron
 Malcolm LeMaistre
 Stan Lee
 Jack Ingram
 Graham Forbes
 produced by Mike Heron

最終作。
ストリングスが絡むマイク作の1曲目。 トラッド色強いロビン作の2曲目。
シンガー・ソング・ライター風のマルコム・ルマイストル作の3曲目。
・・・と穏やかで憂いを帯びたこの3曲の美しさにはクラクラしてきます。
4曲目はトローンとしたフォークで5曲目は楽しげなエレクトリック・トラッド風味。
そして最後は19分超の組曲形式の曲。 ロシア民謡みたいなパートから始まり
途中鋭いエレクトリック・ギターが飛び出したりシンガー・ソング・ライター風になったり
クラッシック風になったりというプログレ度の高い曲になっております。
以前の長尺曲がダラダラとたれ流す感じが拷問だったのとはまた違う意味で拷問ですね。
しかし最後はやっぱり拷問曲で締めてしまうという芸風にインクレの凄さを感じます。

その他インクレのアルバムはCD時代になってからBBC音源や
1970年代のライブ盤など数種類の発掘音源CDが発売されています。
ハンニバルとエドセルからのオリジナル・アルバムのCDは
最近はほとんど見かけないので発掘音源盤の方が入手しやすい事になっております。
なお 「U」 と同時に1960年代のアルバムも何枚か再CD化されました。

1990年代後半になるとロビン マイク それにクライヴ・パーマー(!)が動き出し
ロビン&マイク名義やロビン&クライヴ名義のアルバムを発表しております。
そしてロビン&クライヴ&ビナ・ウイリアムソン(ロビンの妻?)&ローソン・ダンドゥ名義で
2000年に 「Just Like The Ivy & Other Favourite Songs」 というアルバムを発表。
この4人にマイクが加わり遂に5人組で再結成という緊急事態になったわけです。

Bloomsbury2000.jpg
14 「BLOOMSBURY 2000」 (2001)
英 PIG'S WHISKER MUSIC PWMD5024 (CD)
1 Maker Of Islands
2 Ducks On A Pond
3 Air
4 The Storm Is On The Ocean
5 Big City Blues
 6 Waltz Of The New Moon
 7 Goodbye
 8 You Know What You Could Be
 9 October Song
 Robin Williamson
 Mike Heron
 Clive Palmer
 Bina Williamson
 Lawson Dando
 produced by Robin Williamson

2000年8月に行われたライブの模様を納めた再結成盤。 デジッパック仕様。
1曲目から 「Hard Rope & Silken Twine」 に入っていた名曲でこれは良いです。
全体的にはほのぼのとした楽しい同窓会のような内容になっていて
トローンとした感じは薄くクライヴ・パーマーの弾く味のあるバンジョーが効いています。
ただやっぱりヴォーカルがヤバヤバでコーラス部分なんかうまくハモれていなくて
このへなちょこヴォーカルにインクレの底力を感じずにはいられません。
特にビナ・ウイリアムソンというババアの歌声が呪いのようにまとわりついて離れません。
アルバムの内容としては聴きやすいので拷問サウンドではありませんが
再結成するという行為が拷問なので暴力ジャンボリー・ライブ盤なのです。


しかしこれだけ連続して聴くと本当にキッついです。 耳から変な液が出てきそうです。
そんな変な液は出し切ってしまいたいという方は更にインクレ関連レヴューもご覧下さい。
第9号・・・Robin Williamson & His Merry Band 「American Stonehenge」
第52号・・・C. O. B. 「Moyshe McStiff And The Tartan Lancers Of The Sacred Heart」


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