JUDY COLLINS 「FIFTH ALBUM」 (1965) 米 ELEKTRA 7300-2 (CD/1988)
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ジョーン・バエズと共に1960年代米国女性フォークを代表するジュディ・コリンズ。 アルバム・タイトルそのまんまの5thアルバムは遺影ジャケです。 このジャケットはまるで一瞬浜崎あゆみの新譜か?と思ってしまう写真ですが この人の他の写真を見ると目の大きさが尋常ではなく気持ち悪いですよ。 浜崎というよりもライオンも怖がって噛み付いてしまうという松島トモ子顔な人です。 バックは2本のギターと申し訳無さそうにベースが入るくらいの地味な物ですが メロディーの綺麗な有名曲が多い選曲になっていて これがいいんだ。 というか彼女が取り上げたおかげで有名になった曲なのかねぇ。 1曲目はリチャード・ファリーニャの曲で作者自身の弾くダルシマーも入ります。 6曲目はジョン・セバスチャンの吹くハーモニカが入り最高にのどかで良いですね。 そして12曲目は1964年のライブ録音で必殺のフルートも登場だぁー。 そして何といっても彼女の清楚でありながらも力強い歌声が素晴らしいです。 |
RICHARD & MIMI FARINA 「REFLECTIONS IN A CRYSTAL WIND」 (1965) 米 VANGUARD 79204-2 (CD)
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リチャード&ミミ・ファリーニャ夫妻の2nd。 重たそうな額縁を抱え周囲を黒で飾った遺影ジャケはバカっぽくもあります。 額縁は本当に重たかったようで2人とも腕の血管がはち切れんばかりに浮き出ています。 それでも自然な顔の表情をしていて素晴らしいゲーノー人根性爆発なのです。 リチャード・ファリーニャはミミと結婚する前はキャロリン・ヘスターと結婚していました。 前項のジュディ・コリンズのアルバムにはダルシマーの演奏で参加していた事だし 更にミミ・ファリーニャはジョーン・バエズの実妹という米女性フォーク界総出演状態。 これにジョニ・ミッチェルあたりが登場すれば米フォーク界の女たらしとして最高峰ですが さあこれからガンガン女たらしぶりを発揮するぜと意気込んだ矢先の1966年に 彼は交通事故で死亡してしまい正にこのジャケットが遺作・・・そして遺影になったのです。 アルバムの前半は終始2人で同時に歌い柔らかいコーラスを聴かせるフォークですが ダルシマーの音色にオリエンタルな雰囲気がありアシッド臭も漂います。 この時期の米フォークにはなかなか無いタイプの音で 特にインスト曲が効いています。 後半はエレキ・ギターやドラムスも入り同時期のボブ・ディランのようなフォーク・ロック。 ディランと比べるとヴォーカルがまともなのでディランよりずーっと聴きやすいですよ。 |
PETER, PAUL AND MARY 「ALBUM」 (1966) ワーナー・ミュージック・ジャパン WPCP-4446 (CD/1991)
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ピーター・ポール&マリーにも遺影ジャケがありました。 古い写真館のウインドゥに飾ってありそうなセピア色の写真にこの服装で なかなか雰囲気のあるジャケットに仕上がっております。 相変わらず3人の健康的なハーモニーを聴かせるフォーク・ソングが多いですが この時代になると彼らにもエレクトリック化の波が押し寄せたようです。 間に数曲フォーク・ロックな曲が挟まるという構成になっております。 マリー・トラヴァースがソロで歌う4やフランス語で歌われる11などの 綺麗なメロディーを持ったフォーク・タイプの曲が僕の好みです。 そしてここでもリチャード・ファリーニャの3が取り上げられています。 |
LEONARD COHEN 「SONGS OF LEONARD COHEN」 (1967) 米 COLUMBIA CK 9533 (CD)
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レナード・コーエンの1st。 このオヤジはカナダ人だったような気もします。 そのまま遺影として使えそうなジャケなので国籍調査もせず載せちゃいました。 詩人として活動してから歌手デビューという経歴からして歌詞が重要らしく 抑揚の無いメロディーが歌詞に重点を置いた内容(?)になっています。 数多くのカバー・バージョンを生んだ1曲目にしてもすっげー地味な曲なので やはり歌詞を理解してこそ更に楽しめるアルバムなのでしょう。 耳元で優しく語りかけるようなヴォーカルにギターの伴奏が基本姿勢ですが 女性コーラスや薄いストリングスなどがさりげなく入ってきていい雰囲気です。 ただやっぱり全体的にメロディーが弱いのはツラい所であり 必殺室内楽フォークの仲間入りはさせてあげない事にしました。 6曲目だけはサビのコーラスが何度も繰り返され一緒に歌える曲です。 他の曲は一切歌詞を繰り返さないという嫌がらせのような詩人ぶりです。 7:3分けの髪型も 俺はテレビの歌番組に出るようなゲーノー人とは違うぜ。 詩人はルックスを売りにしたりはしないんだぜ と徹底した詩人ぶりです。 |
BUFFY SAINTE-MARIE 「I'M GONNA BE A COUNTRY GIRL AGAIN」 (1968) 米 VANGUARD VSD-79280 (LP)
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こちらの遺影ジャケはバフィー・セント・メアリの5thアルバムになります。 バフィーは生まれはカナダですが 子供のうちにアメリカへ移住した人です。 前作 「Fire & Fleet & Candlelight」 は映画 「いちご白書」 でも印象的に使われていた ジョニ・ミッチェル作の 「The Circle Game」 (バフィー・ヴァージョン最高!)を収録した フォーク〜フォーク・ロック路線のアルバムでした。 ここでは時代の流れに乗ってナッシュビル録音を敢行しカントリー・ロックへ突入です。 が これがカントリー・ロックというような迫力も無く どカントリーな内容ですけど。 かなりのどかな曲の連発でお昼寝のお供にはもってこいのアルバムです。 沢田研二ばりのおしゃれな被り方の帽子&爽やか笑顔の表ジャケットもヤバいですが 裏ジャケにもグランド・オール・オープリーの看板の前で撮った写真とともに 笑顔でギターを抱えた録音風景の写真も多数レイアウトされています。 「バフィー ナッシュビルへ行く」 を印象付けていて なかなかのアイドル路線ですねぇ。 何かヴォーカルも心なしか可愛らしい表情をつけて歌っているような気もします。 バフィーの 「Sweet America」 「Up Where We Belong」 のレヴュー・・・第8号 |
ARLO GUTHRIE 「HOBO'S LULLABY」 (1972) 米 RISING SON RSR CD 2060 (CD)
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米国放浪フォーク界の大物 ウディー・ガズリーの息子であるアーロ・ガズリー。 このジャケットは顔のアップでは無いので遺影っぽくは無いですね。 たぶん5thアルバムだと思われます。 よくは知りません。 非常に豪華なメンツがバックをやっていてフライング・ブリトー・ブラザーズの面々や ライ・クーダー リンダ・ロンシュタット クラレンス・ホワイト・・・その他沢山登場します。 アメリカン・ルーツ音楽を全て飲み込んだような素晴らしい内容になっています。 声質は弱々しく栄養失調ぎみのアーロのヴォーカルですが 一言一言噛みしめるように歌われ なかなか存在感のある声になっています。 そしてやはりのどかでありながら悲しみを秘めた曲が並ぶ選曲の良さが光りますね。 自作曲は9と10のみで9はブルーグラス・インストになっています。 |
JOAN BAEZ 「BLESSED ARE...」 (1972) 米 VANGUARD 6570/1-2 (CD)
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ジョーン・バエズの14枚目。 オリジナルLPは2枚組におまけシングルがついていて disc2の2曲がおまけシングルに収録されていた曲になっています。 サウンドは1972年という時代らしくカントリー風味もある落ちついたフォーク・ロック。 バックはチャーリー・マッコイ他ナッシュビルの凄腕芸人たちです。 ジャケットの黒い縁取りの中はジョーン・バエズの顔写真ではなく絵ですが 葬式の風景となっていて死者には星条旗がかけられバックの油田(?)からは炎が。 当時の時代背景からしてベトナム戦争への非難の意味合いのある絵でしょうか。 このアルバムを最後にジョーン・バエズはヴァンガード・レーベルを離れA&Mへ。 A&M時代にはベトナムに乗り込み空爆の模様を実況録音したアルバムもあり 1970年代初頭の彼女は反戦運動家としてもヤバい事になっていたのです。 2001年流にこのジャケットを解釈してあげると死者はブッシュで 手前の手を合わせているヤツはパウエルでしょうか。 ジョーン・バエズの 「Any Day Now」 のレヴュー・・・第11号 |
BLEECKER STREET - GREENWICH VILLAGE IN THE 60'S (1999) オーマガトキ OMCX-1042 (CD)
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そして そして こちらはニューヨークのブリーカー・ストリートの風景写真。 これも上下を黒で囲んであるのでニューヨークの街の遺影なのです。 1960年代の有名フォーク・ソングを色々なタイプの人が歌っておりますが どの曲も鋭いフォーク・ロックになっていて統一感のある仕上がりです。 又ここでも登場のリチャード・ファリーニャの5の何と歯切れの良い事。 レナード・コーエンの11はジョン・ケイルの歌声にハマリ過ぎ。 うーんどの曲も楽曲自体が良いし文句のつけどころがありません。 そこら辺のくそオムニバス盤とは一線を画する気合いの入った1枚です。 ジャケットのこの道の先にきっとワールド・トレード・センターがあるのでしょう。 いや僕はニューヨークの地理なんて知らないので想像ですけどね。 ・・・アメリカの遺影に合掌。 |