イギリスの生んだアイドル・ロックといえば 何といってもベイ・シティ・ローラーズ。
ゲイリー・グリッター スージー・クアトロあたりも国民的アイドルですね。
しかし彼らをただのアイドルと呼んで片付けてしまうのはチトまずい。
その素晴らしい芸能人根性も語ってあげましょう。
今回登場する人達は僕が勝手にアイドルと決めつけただけなので
ロックに詳しいヤツから見ると的外れかも知れませんが
無謀にもレヴューしてしまいます。




MIDDLE OF THE ROAD
「THE ★ COLLECTION」 (1992)
独 RCA ND 75309 (CD)

 1 Chirpy Chirpy Ceep Ceep
 2 Sacramento
   (A Wonderful Town)
 3 Samson And Delilah
 4 Bottoms Up
 5 I Can't Tell Tell
   The Bottom From The Top
 6 Yellow Boomerang
 7 Rockin' Soul
 8 Tweedle Dee, Tweedle Dum
 9 Soley Soley
10 Kailakee Kailakoo
11 Yellow River
12 Bonjour Ca Va
13 Samba D'Amour
14 The Talk Of All The U.S.A.
15 Honey No
16 Everybody Loves A Winner

  アイドル・グループはこの位ナウなファッションでいかないといけません。
  という見本のようなミドル・オブ・ザ・ロードです。
  彼らは若いのかオヤジなのかよく分かりませんね。
  でもこの笑顔はアイドルじゃなきゃ出来ない芸当です。
  その上 手前と奥の2人はダリのようにひげの先が丸まっています。
  キミ達凄いよ。 かっこよすぎるぜ。

  このベスト盤は街角の移動ワゴンの店で売ってそうな適当な作りで
  彼らの正体が分かるインフォメーションがなーんにも書いてありません。
  唯一各曲の発表年が書いてあって1970〜76年となっています。

  かつて神保町の富士レコード社で彼らのLPを見かけたのですが
  中古盤のくせに2800円もしやがるのでそちらは遠慮して
  このインチキCDを税込1806円で購入してしまいました。
  アルバム・タイトルも ザ と コレクション の間に星マークが入っていて
  誰が買うんだこんなCD状態です。 僕がしっかり買ってるけど・・・。

  1曲目が有名な曲でこの曲目当てに購入したのですが
  適当なコーラスとハンド・クラップが印象的な楽しい曲です。
  ベイ・シティ・ローラーズにサタデー・ナイトがあるように
  ミドル・オブ・ザ・ロードと言えばチャーピー・チャーピーなのです。

  4曲目にはバグパイプなどが使われており スコットランド出身か?
  ポップでロックで一緒に歌いたくなるような曲の連発で
  これは正に女ベイ・シティ・ローラーズでしょう。
  
  彼らのCDはこれしか見た事無いので見つけたら買った方がいいですよ。
  いや積極的に買うべきだな。
  店員にミドル・オブ・ザ・ロードありますかーと詰め寄りましょう。



  
IVEYS 「MAYBE TOMORROW」 (1969)
英 APPLE SAPCOR 8 (LP/1992)

A1 See-Saw, Granpa
 2 Beautiful And Blue
 3 Dear Angie
 4 Think About The Good Times
 5 Yesterday Ain't Coming Back
 6 Fisherman

B1 Maybe Tomorrow
 2 Sali Bloo
 3 Angelique
 4 I'm In Love
 5 They're Knocking Down Our Home
 6 I've Been Waiting

C1 No Escaping Your Love
 2 Mrs. Jones
 
D1 And Her Daddy's A Millionaire
 2 Looking For My Baby

  後にバッドフィンガーとなるアイビーズ。
  彼らがアイドルなのかと問われれば答えはイエースです。

  基本中の基本であるジャケットの笑顔がアイドル。
  裏ジャケの個人ポートレートの下に名前が入っていてアイドル。
  1969年という時代のくせに ひげを生やして
  小汚い格好をしていないのでアイドルなのです。

  僕はB1の日本盤シングルを持っていたんだけど
  これが再発されそのシングルのB面に
  入っていた曲(D1)も収録されたんで
  さっそく売り飛ばしに新宿のウェアハウスまで行きました。
  そうしたら4800円もの値段で売れたんで
  ちょっとびっくらこいた思い出があります。

  そのシングル 実は人から貰った物だったので
  あぶく銭はすぐ使うに限るって事で
  売り飛ばした金ですぐ別のレコード買っちゃいました。
  もっと有意義な金の使い方をしないとダメですね。
  これじゃギャンブルで儲けた金をギャンブルにつぎ込むのと一緒。
  挙句の果てには借金地獄で保険金殺人をしかねません。

  ・・・ってアイビーズの音楽について何も書いてないな。
  まあいいや。 次行きましょう。




THE MARMALADE
「I SEE THE RAIN the CBS years
」 (2000)
英 SEQUEL NEMCD 463 (CD)

 1 It's All Leading Up
   To Saturday Night
 2 Wait A Minute Baby
 3 Can't Stop Now
 4 There Ain't No Use In Hanging On
 5 I See The Rain
 6 Laughing Man
 7 Man In A Shop
 8 Cry (The Shoob Dororie Song)
 9 Lovin' Things
10 Hey Joe
11 Wait For Me Mary-Anne
12 Mess Around
13 I Shall Be Released
14 Summer In The City
15 (Take A Little) Piece Of My Heart
16 Mr Tambourine Man
17 Chains
18 Mr Lion
19 Station On Third Avenue
20 Ob-La-Di, Ob-La-Da
21 Baby Make It Soon
22 Time Is On My Side
23 Butterfly
24 Otherwise It's Been
   A Perfect Day
25 Clean Up Your Heart

  この夏シーケルからマーマレードのCDが2種類発売されたのですが
  もう一方のデッカ・イヤーズはレコード屋の新譜コーナーに
  ずらりと並べられ こちらはMのコーナーにひっそりとありました。
  でもこっちだって素晴らしい内容です。
  いい曲が25曲も入っていてお買い得商品です。

  彼らも笑顔でポーズをとったジャケット写真ですね。
  それぞれ別の服を着ているのですが何となく統一感があり
  B級のグループ・サウンズの雰囲気もあります。
  特に手前に座っているヤツのシャツの袖が開き過ぎで
  どうひいきめに見てもダッサダサじゃないですか。
  これでOKの出ちゃう適当な撮影はB級ぶりを増長します。

  1966〜69年のCBS時代の全曲が収録されているようですが
  カバー曲ではまたもやB級ぶりを発揮していて
  当時のヒット曲をバンバン カバーしちゃってます。
  13のザ・バンド 14のラヴィン・スプーンフル
  16のバーズ 20のビートルズ 15は・・・誰だったか忘れました。

  しかし彼らをただのアイドル・グループとあなどってはいけません。
  パワフルなコーラス 鋭いエレキ・ギター サイケ風味もあり
  はっきり言ってマーマレードはホリーズ級のバンドです。
  つまりホリーズ級 イコール ビートルズ級って事ですね。
  これは言い過ぎか?



  
PILOT 「FROM THE ALBUM OF THE SAME NAME」 (1974)
東芝EMI TOCP-3427 (CD/1998)

 1 Just A Smile
 2 Magic
 3 Lucky For Some
 4 Girl Next Door
 5 Lovely Lady Smile
 6 Sooner Or Later
 7 Don't Speak Loudly
 8 Over The Moon
 9 Never Give Up
10 High Into The Sky
11 Auntie Iris
12 Sky Blue

  さてパイロットはどうでしょう。 裏ジャケが凄いぞ。
  3人で白いマフラーをなびかせ走っております。
  着ている服からして変身前の仮面ライダーのワンシーンを
  そのまま切り取ったような感じですね。
  そして息を切らして走りながらも笑顔でいるっていうのも決定的。
  これはアイドルだけに許された芸風です。

  これはデビュー・アルバムで
  めちゃくちゃポップな曲が炸裂。
  サビの高音部で今にも裏返りそうなヴォーカルなどは
  はちきれんばかりの青春を感じさせてくれます。

  今回紹介した他のグループと比べると
  バックの演奏が洗練されていて都会的な曲も入っています。
  スタジオ・ワークを駆使したポップスとも言えます。
  しかしハンド・クラップを多用する所など
  プロデューサーのアラン・パーソンズは
  アイドル・ロックとは何たるものか分かっていますね。




THE ROLLERS
「ELEVATOR」 (1979)
アリスタ/日本フォノグラム 25RS-25 (LP)

A1 Stoned House #1
 2 Elevator
 3 Playing In A Rock And Roll Band
 4 Hello & Welcome Home
 5 I Was Eleven
 6 Stoned House #2

B1 Turn On The Radio
 2 Instant Relay
 3 Tomorrow's Just A Day Away
 4 Who'll Be My Keeper
 5 Back On The Road Again
 6 Washington's Birthday


  ベイ・シティ・ローラーズがローラーズと改名して出したアルバム。
  タータン・チェックを脱ぎ捨てて大人のバンドへ脱皮かと思いきや
  皆で違う色のジャケットを着てゴレンジャー状態。
  そして笑顔は忘れない。 アイドル魂が染み付いております。

  1979年という時代ではヒット・チャートはディスコ・サウンド。
  パンクからニュー・ウェイブへの移行の時代でもありました。
  そんな中でこんな素直なロック・サウンドは快いのですが
  彼らはそれがアダとなり失速してしまうのです。
  やっぱりアイドルはその時一番流行っている音を追いかけないとね。

  このアルバムは中古盤屋の1枚50円コーナーに
  転がっていそうな雰囲気がありますね。
  僕はこれは人から貰ったんだけど 買うなら300円までかな。
  だからといって かすアルバムという事ではありませんので。


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