まあオヤジ・ギャグなんてのは最悪とされていて オヤジ・ギャグで喜ぶのはオヤジだけで
若いヤングは苦笑い・・・いや 苦笑いさえもせず シラーっとしてしまったりね。
しかしオヤジ・ギャグも言わないようなクソつまらないクソジジイやクソババアになる位なら
苦笑いされても シラーっとなっても オヤジ・ギャグを言ってる方がいいじゃないですか。
つまり平気でオヤジ・ギャグのひとつもかませないようでは立派な大人とは言えません。
さあ 立派な大人を目指すそこのキミ! まずは基本中の基本であるダジャレから始めましょう。
 ダジャレが平気でポンポン出てくるようになればもう安心!
あとはとにかくオヤジ・ギャグを連発して アイツは立派な大人だ! と言われましょう。


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JUDEE SILL 「JUDEE SILL」 (1971)
イーストウエスト・ジャパン AMCY-6064 (CD/1999)
1 Crayon Angels
2 The Phantom Cowboy
3 The Archetypal Man
4 The Lamb Ran Away With The Crown
5 Lady-O
6 Jeasus Was A Cross Maker
  7 Ridge Rider
  8 My Man On Love

  9 Lopin' Along Thru The Cosmos
 10 Enchanted Sky Machines
 11 Abracadabra

ジュディ・知る! いや「ジュディ知る」ではなくて「ジュディ汁」でダジャレにしてもいいのだけど
「ジュディ汁」だと「ジュディじる」と読んでしまいそうで これは何かエロくなってしまっていけません。
そう 僕ほどのクソ真面目なガリ勉はそんなエロい事は言う訳がないので「ジュディ知る」なのです。
でも以前イーダを書いた第116号で「イーダ汁をすする」とか書いてしまったのを思い出しましたよ。
これはいかん! 心を入れ替えてもう今からそんなバカな事は言いません。 そう 僕はガリ勉ですから!

さてそんなジュディ・シル。 近年は儚く美しい響きの女性フォーキーの代表格としてリンダ・パーハックスや
ヴァシュティなどと一緒に語る文章をよく見かけますが僕が名盤探検隊シリーズでこのCDを購入した当時
世界初CD化だった割にそれ程騒がれていなかったし 「そっち方面」で語る風潮も無かった気がします。
「そっち方面」で騒がれ出したのは2005年に発掘音源盤「Dreams Come True」が出てからでしょうか。

そんなんで僕にとってのジュディ・シルは「そっち方面」ではなく もっとメジャーなジョニ・ミッチェルや
キャロル・キングなどの米国女性シンガー・ソングライターと並べて語るようなイメージのある人なのです。 
まあ そんなイメージがどうあれ この1st 内容は劇的に素晴らしく 傑作アルバムの内の1枚です。

本作の購入理由は タートルズが「レディ・オー」を演っていて ズッコケなフォーク・ロック・バンドの
タートルズにしてはあまりにも美しい曲だったので 是非作者ヴァージョンも聴いてみたかったからなのです。
で 購入して聴いたら 全編に渡って「レディ・オー」級の素晴らしき名曲の連発でびっくりですよ。

収録曲は素直なようで実はけっこう凝ったメロディー展開があり そこに乗っかるジュディのヴォーカルが
哀しみを纏っていてカレン・カーペンターを思わせますねぇ。 サウンドは ピアノ系フォーク・ロックの
6曲目や10曲目などもあるけれど 基本はアコギのアルペジオにストリングスやペダル・スティールや
管楽器などが程よく絡み この絡み具合いがまた哀しみを纏ったヴォーカルを煽るナイス・アレンジメント!
またゴスペル風コーラスなんかも途中に入ったりして 彼女にしか無いジュディ・ワールドが展開されます。

5曲目の「レディ・オー」目当てで購入したので僕の中では「レディ・オー」が1番という事になっているけど
アコギ&オーボエ(サックスかも?)で迫る 哀しき室内楽風フォークの1曲目からホント素晴らしく
3拍子でゆったりと流れるペダル・スティール入りの3曲目とか シングル・カットもされている6曲目とか・・・
もう この曲もこの曲も どの曲も1番になってもおかしくない程の素晴らしい曲が詰まっているのです。

なおタートルズの「レディ・オー」もジュディ・シル・ヴァージョンとほぼ一緒のアコギ&ストリングスという
バックの音なので機会があったら是非聴いてみて下さい・・・それにしてもこの曲「レディー・オー」と
歌う部分が「レディオ」にも聴こえて・・・ダブル・ミーニングですかねぇ。 ダブル・ミーニングなんてモンは
つまりダジャレじゃないですか! なる程ジュディ・シルもダジャレを推奨しているという事ですね。
さあ 立派な大人を目指す諸君! これはうかうかしてられません。 早速ガツンとダジャレをかましましょう。
 


Phantoms.jpg
ALAN HULL 「PHANTOMS」 (1979)
英 MARKET SQUARE MSMCD146 (CD/2007)
 1 I Wish You Well
 2 Anywhere Is Everywhere
 3 Make Me Want To Stay
 4 Dancing (On The Judgement Day)
 5 A Walk In The Sea
 6 Corporation Rock
 7 Madmen And Loonies
 8 Somewhere Out There
 9 Love Is The Alibi
10 Love Is The Answer
 bonus tracks
 from Radiator's "Isn't It Strange" 1977 LP
 11 Isn't It Strange
 12 Spittin' In The Wind
 13 Lay Back And Dream
 14 Something Got The Better Of You
 previously unreleased 1975 demos
 15 Somewhere Out There
 16 Raw Bacon
 17 A Walk In The Sea
 18 Evening
 19 
Dancing (On The Judgement Day)

アラン・貼る! いや「アラン貼る」ではなくて「アラン春」でダジャレにしてもいいのだけど
前項のジュディ・シルは動詞で「ジュディ知る」にしたので 今度も動詞の「貼る」にしたのです。
うーん やっぱりそこら辺にこだわってしまうところが 僕がクソ真面目なガリ勉である証拠ですね。

これはアラン・ハルのソロ名義では3枚目のアルバムで 1970年代末のこの時期は一時脱退していた
メンバーが和解し(たのかな?)オリジナル・メンバーで再結成したリンディスファーンも活動中でした。
同時期のリンディスファーンを聴くとハーモニカやマンドリンが多用されるモンでちょっと田舎臭さ漂う
フォーク・ロック〜ロケンロールなサウンドですが このソロ作はもう少し都会的でおしゃれな味付けですね。

・・・と 都会的と言ってもリンディスファーンと比べるとの話で シティー・ポップスまでは行っておらず
フツーな1970年代英国ロック〜ポップスといった趣で ウイングスやパイロットなんかに近い雰囲気です。
3曲目の導入部分からサビへの入り方なんて ホントにウイングスやパイロットがやりそうな展開だし
6曲目のギターの音もパイロットの如くだし・・・この曲はハンドクラップも入り更にパイロット度アップです。

曲調もバラエティに富んでいて飽きさせないし 素直で覚えやすいメロディーがあって聴きやすいけれど
これは名盤!だとか 死ぬ程名曲!とかまでは行かないので なんとなーく聞き流してしまいがちですが
じっくりと何度も聴いていると ホント愛おしくなってしまう素敵な曲が並んでいる良いアルバムですねぇ。

「都会的でおしゃれな味付け」を感じるのは色々な音色のキーボード類が多く聴こえてくるからでしょうか。
でもキーボード類もイヤーな感じはありません。 2曲目で全編に入るピアニカのように聴こえる音が
とても印象的で耳に残るのですが これもキーボードで弾いていそうだなぁ。

ヴォーカルも1stソロの「パイプドリーム」なんかでは歌声に情けなさが漂って それが魅力でもありましたが
本作では声を張り上げて歌う曲が多く 力強さがありますね。 この力強さも魅力的に響きますよ。

実はこの「ファントムズ」は1977年に出たラディエイター名義のアルバムからの流用曲を多く含んでいて
流用しなかった4曲をボーナス収録した事でラディエイターの全曲が聴けるというしくみになっています。
更にデモ音源も5曲入って お得感があるのでデフレ時代にはもってこいのCD化ですね!

「Pipedream」のレヴュー・・・第23号 2000/10/22 英国が誇る3大情けない声ロック・ヴォーカリスト
 


CrannUll.jpg
CLANNAD 「CRANN ULL」 (1980)
英 CASTLE COMMUNICATIONS AUSTRALASIA LTD. TARACD3007 (CD)
1 Ar a Ghabhail 'n a 'Chuain Domh
2 The Last Rose Of Summer
3 Cruiscin Lán
4 Bacach Shile Andai
5 Lá Coimhthioch Fan dTuath (A Strange Day In The Countryside)
6 Crann Úll
7 Gathering Mushrooms
8 Bunán Bui
9 Planxty Browne

「ジュディ・知る」「アラン・貼る」ときたら次は「クラン・売る」でどうだ! 知る・貼る・売る と3つ動詞が並んで
3つ続けて読んでみればとってもリズムが良いじゃありませんか。 やっぱり俺って天才! 俺ってガリ勉!

でも「Crann Ull」ってアイルランド語なので実際の発音が「クラン・ウル」で正しいのかどうかよくわかりません。
しかしそこはいつものローマ字読みの読み方適当シリーズで適当に読んで誤魔化すってゆーモンです。
更に「Crann Ull」はアルバム・タイトルでアーティスト名じゃ無いのですが そこら辺も適当に誤魔化して
ほーら3枚並んだじゃないですか。 こうやってページが出来上がるのです。 ね 俺ってガリ勉でしょ?

本作はアイルランドのクラナドの5thで オリジナルLPのジャケットは周りの枠の色が緑色だったようです。
手元にあるCDは周りが黄色で 真ん中の絵が一緒でも周囲の色が違うとだいぶ印象が変わりますねぇ。
でも色が違ってもこのジャケットは良いなぁ。 メジャーのRCAへ移籍してからの「マジカル・リング」以降は
ジャケットも内容もそそらない作品が多いので 本作なんかはジャケットも内容も輝いていますよ。

アイリッシュ・トラッドをやるグループの中でもクラナドは「どトラッド」を感じさせず非常に聴きやすいですね。
切ないメロディー〜モイア・ブレナン姉さんの美しい歌声〜フルートやハープといった楽器の響きの美しさ。
そしてダブル・ベースが入るのがまたポイントで ここに他のアイリッシュ・トラッドとの決定的な違いがあり
フィドルやイーリアン・パイプがスピード感たっぷりに炸裂するパターンのトラッドが苦手な人も
トラッド独特の節回しが演歌的に聴こえてしまいオエェー!な人も クラナドなら心地良く聴けるはずです。

本作でもクラナドならではの心地良いアンサンブルは ヴォーカル曲でもインスト曲でも発揮されています。
ただこの素晴らしい響きは次の6th「フアム」までですね。 ホント「マジカル・リング」以降のメジャー展開は
次から次へとあり得ない展開が展開されて・・・おかげでクラナドは世界的なグループになったけどね!

「Clannad」のレヴュー・・・第14号 2000/5/20 ペンタングルのしごきサウンドに君は耐えられるか
「Clannad 2」のレヴュー・・・第83号 2004/2/26 でっかいしゃもじ抱えて遂にヨネスケが出動


さて 今回紹介した3枚で もうダジャレの基本はマスターできたと思うので「ジュディ・シルの曲を知る」
「アラン・ハルのシールを貼る」「クラン・ウルのCDを売る」くらいは平気で言わないと恥ずかしいですよ。
更にダジャレにできる言葉をどんどん探して これでもかこれでもかと どんどん言っていきましょう。 
そう これでやっとアナタも立派な大人の仲間入り! ある意味モーレツ・サラリーマンです。
・・・でも僕はガリ勉なんだよなぁ。 くっそー! はやくモーレツ・サラリーマンになりてぇー。
 

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