この間 店で「ファイアーポイント」って中古CDを何となーく手にとってみたら
「I Wouldn't Mind/Gerald Moore」なんて表記があったので凄いびっくりしてしまい
びっくりするような凄いスピードでレジに持って行きびっくりするような凄いスピードで購入しました。
うーむ この「I Wouldn't Mind」という曲はヘロンのアルバムに収録される以前に
G・T・ムーアのソロ名義で発表されていたのですね。 知らなかった・・・。
くっそー! これは悔しいので「I Wouldn't Mind」をグーグル翻訳で翻訳ですよ。
そしたら「私ことはない」って変な訳が出てきてやった! ふぅ・・・ちょっと心が落ち着きました。
よーし「I Wouldn't Mind」が収録されたアルバムをどんどん登場させちゃうんだから!


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「FIREPOINT」 (1969)

日 エアー・メイル AIRAC-1396 (CD/2007)

1 Mike Cooper See Me Running
2 Gerald Moore I Wouldn't Mind
3 Tom Robinson No Whiskey
4 Mike Cooper Here's To The Future Kid
5 Little Brother Dave No More Doggin'
6 Duffy Power City Women
  7 Mike Cooper Oh Really
  8 Sam Mitchell Leaf Without A Tree
  9 Tom Robinson Big Boss Man
 10 Bob Hall Sunflower
 11 Bob Hall Firepoint
 12 Duffy Power Halfway

そんな訳で中古税込み1200円で購入した「ファイアーポイント」はエアー・メイル社からの
紙ジャケCDで こんな物まで出していて相変わらずエアー・メイル社は偉いですねぇ。
いや 偉い!と思うと同時に こんな物まで出していて逆に大丈夫かなぁ?というのもあります。
エアー・メイル社の出す作品の多くがそんなに売れそうもないマニア向けのアイテムな上に
特にこういったオムニバス盤などは更に売れそうもなく 果たして商売成り立っているのかい?

・・・ってそんないらぬ心配するなら新品で購入してエアー・メイル社に金を落とすのが筋ですが
中古で見かけるまでこの作品がCD化されている事も知らなければ 作品の存在すら知らなかったので
興奮のダッシュ購入だったのです。 まあ とにかくエアー・メイル社さんは偉いので 応援しています。

表ジャケットに「A Collection Of Folk Blues Tracks」って文字が印刷されていて 確かに収録曲は
ブルース色強い曲が多くて 1曲目のマイク・クーパーからけっこう渋いフォーキーなブルースですよ。
となると渋いブルースが苦手な僕にはキツい作品になりそうですが 最後まですんなり聴けてしまいました。
うーんなぜだろう。 4 7 10 11 曲目にインスト曲が配置された流れもすんなり聴ける要因のようです。

で 問題の2曲目「I Wouldn't Mind」はブルース色が無いのでアルバムの中で浮いている感もありますが
ピアノ アコーディオン ギターによる伴奏で ドラムレスだし デモ音源かのような完成度の低い仕上がり!
・・・つまりこれにハーモニー・コーラスが付いたらヘロンの1stに入っていてもおかしくないような音ですよ!
というのもヘロン自体が完成度が高くなく まるでデモ音源かのような雰囲気を放っていますものね。
つまり感動的に凄く良いって事で・・・泣きそうです。 とりあえず20回程度は連続聴きしないといけません。
 


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HERON 「TWICE AS NICE & THE HALF THE PRICE」 (1971)
日Arcàngelo ARC-7053/54 (CD/2004)
 disc 1
 1 Madman
 2 Take Me Back Home
 3 Love 13 (Lone)
 4 Something Inside
 5 Miss Kiss
 6 John Brown
 7 Big A
 8 Winter Harlequin
 9 The Sound Of Music
10 Your Love And Mine
  disc 2
  1 You Really Got A Hold On Me
  2 The Great Dust Storm
  3 My Turn To Cry
  4 This Old Heart Of Mine
  5 Minstrel And A King
  6 Getting 'Em Down
  7 I Wouldn't Mind
  8 He's A Poor Boy
  9 The Devil 
 10 Wanderer
 11 Harlequin 5

前項の「ファイアーポイント」のプロデュースはマイク・クーパー&ピーター・エデンとなっていましたが
ピーター・エデンはヘロンの 1st 2ndのプロデュースもしております。 そしてマイク・クーパーも
このヘロンの2ndに演奏で参加していて 裏ジャケ左下に座っているオヤジがマイク・クーパーですね。
となるとピーター・エデンもこの中に写っていてもおかしくありませんが 顔がわからないので
実際この中にいるかどうかは定かではありません・・・まあヘロンとの関わりがけっこうあるお2人さんです。

で この大傑作2ndアルバム。 以前書いたRELAXX社のCD−Rでは曲順が少々変わっていましたが
アルカンジェロ社からの紙ジャケCDはオリジナルの曲順になり 盤も2枚組みになっています。
そして付属のポスト・カードのミニチュア版も封入されていてマニア心をくすぐりまくりじゃないですか!
ただ価格が税込3675円という超高校生級価格のため善良な一般市民は中々手が出なさそうなので
善良な一般市民を代表して定価で購入しました! 出た瞬間買ったので だいぶ前の購入ですけどね。

1stアルバム同様に屋外録音の本2ndは 鳥のさえずりや風の音や様々な雑音などと共に
全曲名曲とも言えるレベルのユルさ漂うフォーク・ロック〜フォーク曲が並んでいる凄い傑作です。
そんな傑作アルバムに流れる空気感を決めている核となる曲はオープニングを飾る「マッドマン」や
長尺の「ジョン・ブラウン」「ウィンター・ハーレークイン」などディスク1に集中していると思っていました。
ところが今回ディスク2の7曲目に収録さた「I Wouldn't Mind」を意識しながら聴いてみると
この曲を挟んだディスク2の6〜9曲目の流れがとても心地良く響いて素晴らしさ再発見状態ですよ。

ユルいロケンローの6曲目〜問題の7曲目「I Wouldn't Mind」はアコーディオンが郷愁を誘ってくれる
素敵なフォーク・ロック〜オルガン&エレキ・ギターで力強く暴れているようでやっぱりユルい8曲目〜
初夏の空気を胸いっぱい吸い込んだような素敵なフォーク・ロックの9曲目・・・と いやぁ良いですねぇ。

ところで本作の解説に目を通していたら「ファイアーポイント」の事もちゃんと書いてありましたね。
この情報をしっかり頭に入れておけばおけば中古盤を見つけてびっくりする事も無かったのかぁ。
うーん何か解説って読んでも頭に入らないんだよなぁ・・・せっかくの解説付きの日本盤なので
解説に書かれている事をちゃんと頭に入れられる体質になる努力ができるセミナーとか通わないと。

Heron「Twice As Nice & The Half The Price」を以前書いたページ・・・第31号
 


ReggaeBlue.jpg ReggaeBlueBack.jpg
G.T. MOORE & THE REGGAE GUITARS 「REGGAE BLUE」 (1975)
日 エアー・メイル AIRAC-1035 (CD/2003)
1 A Girl's Best Friend
2 I Wouldn't Mind
3 C'est La Vie
4 Vagabond Kings
5 Running Down The Road
  6 People
  7 Otis Blue
  8 Let's Breathe
  9 Foreign Women
 10 Reggae Reggae
 bonus tracks
 11 Move It On Up (live version)
 12 Knocking On Heaven's Door (live version)
 13 C'est La Vie (live version)


G.T.ムーア氏はヘロン解散後やっていたレゲエ・ギターズでも「I Wouldn't Mind」をやっていて
相当のお気に入り曲のようですね。 これはレゲエ・ギターズの2ndアルバムですが
レゲエ・ギターズっていうくらいだからもちろんレゲエをやっていて「I Wouldn't Mind」もレゲエです。

ただレゲエだからといって レゲエに全然興味のないそこのアナタ!これを聴かないテはありません。
「ファイアーポイント」ヴァージョン 「トゥワイス・アズ・・・」ヴァージョン 「レゲエ・ブルー」ヴァージョンと
3ヴァージョン聞き比べて楽しむしかないでしょう。 もちろん「レゲエ・ブルー」ヴァージョンも最高です。

そして「I Wouldn't Mind」だけでなくアルバム全体でもヘロンから続くユルさを引きずった
レゲエ・アルバムになっていてヒジョーに心地良い仕上がりになっています。
2曲目の「I Wouldn't Mind」〜「C'est La Vie」〜「Vagabond Kings」と続くくだりなんかホント良いなぁ。
そしてボーナス曲の最後の「C'est La Vie」のライブ・ヴァージョンなんか最高に盛り上がりますしね。
レゲエに全然興味のないそこのアナタ! やはりこれを聴かないテはありませんよっ!

なおこのCDも「ファイアーポイント」同様エアー・メイル社からでエアー・メイル社さん アンタは偉い!
・・・と褒め倒さんがばかりの勢いですが僕は別にエアー・メイル社の回し者ではありませんからねっ。

G. T. Moore & Reggae Guitars「Reggae Blue」を以前書いたページ・・・第81号
 


RiverOfFortune.jpg
HERON 「RIVER OF FORTUNE」 (1998)
英 RELAXX RH 0001 (CD)
1 Car Crash
2 Lord & Master
3 River Of Fortune
4 Wanderer
5 Yellow Roses
6 Stars/B.D. Blues
7 Friend
8 I Wouldn't Mind
  9 Harlequin 5
 10 Adagio
 11 Carnival & Penitence
 12 Summer In The City
 13 Harlequin 2
 14 Upon Reflection
 15 Smiling Ladies
 16 Gypsy Roads

1990年代に再結成されたヘロンの作品。 ここでのメンバーにはG.T.ムーアはいませんが
それでもムーア作の「I Wouldn't Mind」をやっています。 つまりこの曲はG.T.ムーアにとっては
お気に入り曲だったけれど他のメンバーにとってもヘロンの重要曲という位置付けなのでしょう。

・・・っつーか8曲目の「I Wouldn't Mind」以外にも 6曲目の前半や 9 13 16 曲目もムーア作で
別にムーアがいなくても 昔の曲を新しいアレンジでやるというコンセプトのアルバムなのでしたー。

アルバムの音はG.T.ムーアの代わりに加入したジェリー・パワーのしっかりとした演奏のせいなのか
1990年代作品の音のクリアーさのせいなのか 1970年代の作品にあるダラダラ感やユルさは
感じられないので これは夢か奇跡か幻か!と唸るような1970年代のヘロンの音ではありません。
1970年代のヘロンとは別のグループと思って聴きましょう。 昔の曲のセルフ・カバーの連続ですが
耳馴染みのある素直で覚えやすいメロディーはやはりどれも絶品だし ちょっとエコーがかかって
時折ストリングスなども入るフォーク〜フォーク・ロック・サウンドは瑞々しさがありとても素敵な響きです。

特に1stアルバムに収録されていた もうどうしようもなく名曲な 5曲目や14曲目に激しく感動!
14曲目のバックには1970年代の作品と同じく鳥のさえずりが入っていて失禁級!
そして問題の「I Wouldn't Mind」も もちろん良く 最後のG.T.ムーア作「Gypsy Roads」も凄く良い!
いやぁアレンジが変わろうがどうしようが強力な名曲達で・・・凄いなぁヘロン・・・凄いよヘロン様!

Heron「River Of Fortune」を以前書いたページ・・・第31号
 


BlackDogInConcert.jpg BlackDogInConcertBack.jpg
HERON 「BLACK DOG IN CONCERT」 (2000)
英 RELAXX RH 002 (CD)
1 I Wouldn't Mind
2 Gypsy Roads
3 Harlequin 2
4 Last Train
5 Lord And Master
  6 River Of Fortune
  7 Yellow Roses
  8 Tomorrow's Child
  9 The Devil
 10 Another Goodbye

再結成ヘロンが2ndアルバムのジャケットに写る家の前でライブをしたアルバム。
その2ndからは「I Wouldn't Mind」と「The Devil」が演奏されていますが
いきなり挨拶代わりのライブのオープニング・ナンバーが「I Wouldn't Mind」ときたモンだ。
やはりヘロンにとって「I Wouldn't Mind」は重要な曲なんだなぁという事がここでも伺えます。

ライブが行われたのは1997年で これは前項の「River Of Fortune」の録音と同時期ですねぇ。
「River Of Fortune」も2ndの家の前での屋外録音を含んでいたし録音時期も一緒だけど
ライブ作品となると感触がまったく違います。 本作はギター2本とキーボードあるいはアコーディオン
後はトニー・プークのバウロンだけというシンプルな楽器構成だし ちょっと演奏をミスったり
歌詞を間違えたり 咳払いなんかが入ってもそのまま曲は進んで行きますからねぇ。
つまり1970年代のヘロンが放っていた感動的なユルさ・・・ヘロンらしさがここにはあるのです。

収録曲はもう何も言いますまい!な楽曲自体が素晴らしいのは当たり前な名曲の連発で
ヒジョーに素晴らしい事になっているし 盤はCD−Rでジャケットはカラーコピーですよ。
そんなパッケージングのダメささえも逆に素晴らしい!と思わずにいられない傑作なのです。

このアルバムを聴いていると いつの日かヘロンが来日公演をしないかなぁと期待してしまいます。
最近はまったく活動している様子が無いので叶わぬ夢に終わってしまうのでしょうか。
もし来日してくれたら「I Wouldn't Mind」も絶対にやってね! リクエストしておきます。
いや どこに向けてリクエストしているのか自分でもよくわからないけれどリクエストしておきます。

Heron「Black Dog In Concert」を以前書いたページ・・・第31号

その他ヘロンを書いたページ
「Heron」・・・第2号 「Odznenz」「Black Dog」・・・第87号 「Upon Reflection」・・・第134号
 

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