どんな音が好きかってゆーのは時と共に変わってしまうもので
かつて凄い!最高!と言っていたマイ・アイドル達を 今やまるで生ゴミを見るような目で見たり
まるで汚物を水洗トイレに流すかの如く売り飛ばしてしまうってありますよね。
そんな かつて最高!と言っていたマイ・アイドル達の近年の作品を聴いてみましたよ。
果たして現在の耳にどんな感じに響くのか? ワクワク ドキドキ。
・・・と言っておきながらこれらの作品が今回登場するってゆー事は
何だかんだ言ってちゃんと購入しているのでした。


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THE FRANK AND WALTERS
「A RENEWED INTEREST IN HAPPINESS」 (2006)

英 FIFA FICD003 (CD)

1 Fight
2 C'mon
3 Miles And Miles
4 Country Boy
5 Learn To Love Myself
6 City Lights
  7 Keep The Faith
  8 Guilty
 
 9 Hold On
 10 You're The Greatest

 11 Jonny Cash
 12

アイルランドから登場したフランク&ウォルターズ。 1992年の1st「Trains, Boats And Planes」と
1997年の2nd「Grand Parede」はバカみたいに元気でヤングなギター・ポップ・サウンドが炸裂して
キャッチーなくせに哀愁もある覚えやすいメロディーが爆発しまくる大名盤だった訳ですが
1999年の3rd「Beauty Becomes More Than Life」と2000年の4th「Glass」ではサウンドが
キーボード主体になりメロディーのキャッチーさも薄れフランク&ウォルターズは失速してしまうのです。

いや実は1stから2ndに至る間に彼らが在籍していたゴー・ディスクスというレーベルが消滅してしまい
中々2ndを発表できず 結局1stから5年の間が空いた2ndは忘れた頃にひっそりと出た感じで
その最高に素晴らしい内容にもかかわらず すでにその時点で失速してしまった印象はありますね。

そして4th「Glass」の後は2002年にベスト盤が出て 2005年に2枚組のレア音源集「Souvenirs」が
出たものの過去の総括のような作品しか出ないので失速どころか「終わった・・・」と思っていました。

そこに久々に届けられた新作はキャッチーなメロディーと元気なギター・ポップ・サウンドが戻ってきて
おお! やった! やっぱりフランク&ウォルターズはこうでなきゃ! やればできる!な作品でした。

ブッ飛ばしの6曲目なんかを聴くと サビの高音になる部分で声が裏返るギリギリの所まで
元気に大きな声で歌っちっゃて そう これです これなんです。 フランク&ウォルターズの魅力は。
メンバーももうけっこうなオヤジで加齢臭や口臭も気になり出す年頃だろうけれど
久々の新作でこーゆーバカみたいに元気な曲を聴けるなんて嬉しい限りですよ。

そうだねぇ 年齢を重ねてフォーキーに枯れた素敵な響きのアルバムを作るっていうのもいいけれど
ヴォーカルのポール・リネハンの鼻詰まり気味の歌声はフォーキーな曲に合っていないんだよねぇ。
最後の11曲目が弾き語り系の静かな曲なのだけれど 元気な音が並ぶアルバムの中に
1曲ポツリと変化球としてあるから良いのです。 アルバム丸々弾き語り系の路線でやられたら
フランク&ウォルターズの存在意義が問われる国際的大問題に発展しかねません。

だからフランク&ウォルターズは幾つになっても元気なギター・ポップをやり続けるべきです。
このバカみたいに元気な曲調が一番ポール・リネハンの歌声にしっくり来ます。
12曲目は曲名表記の無いシークレット・トラックでこれも元気に疾走するギター・ポップです。

1st「Trains, Boats And Planes」のレヴュー・・・第73号
 


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THE HOUSE OF LOVE 「DAYS RUN AWAY」 (2005)
コロムビアミュージックエンタテインメント/V2 V2CP 221 (CD)

1 Love You Too Much
2 Gotta He That Way
3 Maybe You Know
4 Kinda Love
5 Money And Time
6 Days Run Away
7 Already Gone

  8 Wheels
 
 9 Kit Carter
 10 Anyday I Want

 bonus tracks
 12 Shine On (live)
 13 I Don't Know Why I Love You (live)

こちらはハウス・オブ・ラブの再結成盤。 ハウス・オブ・ラブは1988年にクリエイションから
出た1st「The House Of Love」の儚く美しい響きが素晴らしくてかーなり聴きましたねぇ。
フォンタナに移籍して出した またセルフ・タイトルの2ndアルバムもその素晴らしさが更に
スケール・アップしたような名盤でしたが 3rd 4th とマンネリ化して失速。 そして解散しました。

彼らのサウンドは ヴォーカル ギター ベース ドラムス が基本のオーソドックスなロックで
特別な事はやっていないけれど 暗闇に差し込む一筋の光の如くの儚く美しいアンサンブルがあり
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドからの影響を感じさせ じわじわとサイケデリックに迫ります。
ヴォーカルのガイ・チャドウィックの歌声もルー・リードを思わせ 1stからすでに大物感がありました。

解散後ガイ・チャドウィックはソロ・アルバムを出したのですがそれもあまり話題にならず大失速。
暫く音沙汰が無く完全にハウス・オブ・ラブの存在を忘れていたらこの再結成アルバムが登場です。

うーん これはどうなんでしょうねぇ。 サウンドもオーソドックスなロックで基本的に昔と一緒の音で
決して悪くないです。 いや強烈な名曲が並んでいた2ndなんかと比べても楽曲自体の質は
同じ位良いのだけれども 彼らが1stと2ndで放っていた儚く美しい響きは感じられませんでした。
ボーナス部分のかつての名曲のライブも空しく響きます。

ただハウス・オブ・ラブに関しては聴く側の僕の問題もあって そのサウンドだけでいったら
ギター・バンドなのだけど「ギター・ポップ」という括りで語れない孤高感を感じてしまうんだよね。
僕の中で「ギター・ポップ」で括れないバンドは 1980年代でいくとハウス・オブ・ラブの他に
ザ・スミスやジーザス&メアリー・チェインがあって 再結成盤とか出たら思い入れたっぷりに
期待しちゃうじゃないですか。 だからきっとこの再結成盤の音が空しく響くのでは無くて
凄い音が出てくるんじゃないかと過剰に求めてしまう僕の耳と精神が空しいのでしょう。

これはいけません。 この状況を何とかしないと。 でも僕はビョーキなのでこれからも
もっと!もっと!と求めていきますよ! そんな事しているとその内 過剰に求めてしまう僕の耳が
おかしくなって腐敗臭を放ちまくるんだろうなぁ。 まあいいか・・・ビョーキだしね。
 


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IAN BROUDIE 「TALES TOLD」 (2004)
英 DELTASONIC 518633 2 (CD)

1 Song For No One
2 Whenever I Do
3 He Sails Tonight
4 Smoke Rings
5 Got No Plans
6 Always Knocking
  7 Tales Told
  8 Lipstick
 
 9 Super Cinema
 10 Home From Home

 11 Something Street
 12 

イアン・ブロウディー! 彼はニュー・ウェイヴ時代のリヴァプール人脈の重要人物で
その後有名になる凄いメンバーが大集結していた伝説のビッグ・イン・ジャパンを経て
オリジナル・ミラーズ〜ケアー〜ライトニング・シーズといったグループで活動しています。
更にプロデューサー業でも1980年代から活躍していて最近でもたまに名前を見かけますね。
・・・なんて書くと彼の事を良く知っているかのようですが 僕が所有しているアルバムは
ライトニング・シーズの1st〜3rdだけで その他は所有していないのでした。

所有しているライトニング・シーズはグループ名になっているけれど実態は彼のソロ・プロジェクトで
ネオ・アコースティックとエレ・ポップの中間を行くようなポップ・ソングをやっていまいた。
ライトニング・シーズは1990年の1st「Cloudcuckooland」と1992年の2nd「Sense」を良く聴きましたね。
2枚とも少々オーバー・プロデュース気味ではあるのだけれど キラキラと輝く瑞々しいポップ・ソングに
栄養失調気味の文学青年の如くのイアン・ブロウディーの線の細い歌声が乗っかるというもので
1st収録の「Pure」とか2ndの「A Small Slice Of Heaven」とか・・・キラキラ度が高くて好きでしたねぇ。

ライトニング・シーズを1994年の3rd「Jollification」までしか所有していないのは4thはLPが
出なかったので購入しなかったというのもあるけれど僕の音楽の趣味の変化が最大の理由でしょう。
そんなんでグループの活動は失速していなかったけど僕の中では3rdで失速してしまいました。

本作はそんな彼のソロ名義では初アルバムでライトニング・シーズ最後の5thからも久々の作品です。
アコギをメインに使っていてライトニング・シーズとは趣の違うフォーキーな響きの
シンガー・ソング・ライター風味の作品ですが 適度なポップさもあるので聴きやすいですねぇ。
ヴォーカルも以前と比べると枯れ気味に歌っていて これがフォーキーな音に合っています。 

ハーモニカがプヒーって入る3拍子の2曲目とか トボけた感じでバンジョーが入る4曲目などが
本作を象徴する曲で ポップス職人のイメージがあるイアン・ブロウディーがこのような
のどかな曲をやるのも悪くないねぇ。 12曲目は曲名表記の無いシークレット・トラック(インスト曲)で
この12曲目まで聴き終えても収録時間が35分に満たないという収録時間体制も良いですねぇ。
僕が勝手に失速させてしまったイアン・ブロウディーだけど今後もこの路線でやってくれるといいなぁ。
 


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THE WATERBOYS 「BOOK OF LIGHTING」 (2007)
欧 W14 MUSIC 1721305 (CD)

1 The Crash Of Angel Wings
2 Love Will Shoot You Down
3 Nobody's Baby Anymore
4 Strange Arrengement
5 She Tried To Hold Me
  6 It's Gonna Rain
  7 Sustain
  8 You In The Sky
 
 9 Everybody Takes A Tumble
 10 The Man With The Wind At His Heels

スコットランド出身のマイク・スコット率いるウォーターボーイズは魂を揺さぶられるピアノ・ロックの傑作
3rd「This Is The Sea」(1985) アイリッシュ・トラッドに接近した傑作4th「Fisherman's Blues」(1988)
更にディープにアイリッシュ・トラッドに接近する傑作5th「Room To Roam」(1990)という
スンゴい傑作アルバムを3枚出し その後マイク・スコットのソロ・プロジェクト化して失速してしまいます。

・・・と失速感はあったものの この3枚があまりにも素晴らしいので「Room To Roam」以降の作品も
しっかり購入はしていますよ。 ウォーターボーイズは2〜3年に1枚 コンスタントにアルバムを出す派で
更にレア音源集も出たりして マイク・スコットのソロ名義の作品もあり それらも購入していたら
ウォーターボーイズ〜マイク・スコットのアルバムは全部で15枚くらい所有しているという有様ですよ。

「Room To Roam」以降の作品はピンと来ないヤツが多くてあまり聴く気もおきないのですが
ウォーターボーイズは僕がこの世で最も好きなバンドだ!と言っていた時期もある程好きだったので
ピンと来なくてもそりゃー新作が出てしまったら放っておけません。 仕方無く購入です。

上記の傑作3枚で大活躍していたフィドルのスティーヴ・ウィッカムが2003年の「Universal Hall」から
復帰しているので 本作でも彼の泣きの入ったフィドルも聴けて嬉しいのですが なんか冒頭の数曲が
古臭いロックを感じてしまう音で・・・これは新たなファンの獲得はムリそうな感じの音ですねぇ。
マイク・スコットの熱血野郎ぶりな叩き付けるようなヴォーカルも古臭さを出すのに一役買っています。
いやこのいかにも「ロックです」って感じの古臭い音が逆に新鮮に響くかも。 そんな事無いか・・・。

そんな中びっくりしたのが9曲目。 出だしのアコギとフィドルの前奏から4th「Fisherman's Blues」の
アルバム・タイトル曲にそっくりの曲調で あの栄光をもう一度!的なノスタルジー大爆発!
いやこの軽快なカントリー・ロック風の曲は ノスタルジーだろうが何だろうが良い! 最高ですよ!

それに続く最後の10曲目も静かなる闘志を感じる曲で アイリッシュ・トラッドに接近していた時期と
イメージが重なる曲。 次のアルバムはこの路線で攻めるのか? そうなったら嬉しいけれど
まあ あまり期待せずに次が出たらまた 仕方無いから買っとくかぁ・・・と購入するのでしょうね。

ウォーターボーイズのレヴュー
「Fisherman's Blues」・・・第5号第85号
「Room To Roam」・・・第85号
「Windmill Lane Sessions」・・・第40号
 


Aerial.jpg AerialBack.jpg
KATE BUSH 「AERIAL」 (2005)
欧 EMI 0946 3 43960 1 1 (LP)
a sea of honey
1 King Of The Mountain
 2 π
 3 Bertie
 4 Mrs. Bartolozzi
1 How To Be Invisible
 2 Joanni
 3 A Coral Room

 a sky of honey
 1 Plelude
  2 Prologue
  3 An Architect's Dream
  4 The Painter's Link
  5 Sunset
  6 Aerial Tal
 D1 Somewhere In Between
  2 Nocturn
  3 Aerial

ここまでは1980〜90年代に活躍した芸人さんを書きましたが最後は1970年代後半にデビューして
ずっと活躍し続けたケイト・ブッシュの1993年の「レッド・シューズ」以来の12年ぶりのアルバムです。

12年ぶりかぁ・・・12年間経てば小学校を卒業し中学校も卒業し高校も卒業していますねぇ。
いやケイト・ブッシュは中卒なのでバリバリ働いて名曲「嵐が丘」も大ヒットで稼ぎまくりですね。

この2枚組LPは片面3曲の面もありますが収録時間の関係で強引に2枚組にしたタイプでは無く
リアルに2枚組で CDでも2枚組です。 尺が長い曲が多いので片面3曲とかになっているのです。
表紙・裏表紙を入れて24ページもある豪華ブックレットも絶賛封入中で価格も高かったですね。
僕はレコファンで新品500円引きシールが貼ってあったのを購入。 それでも3000円超えでした。

彼女のアルバムで僕が好きなのは1982年の「The Dreaming」と1985年の「Hounds Of Love」で
リズミカルで聴きやすい曲が多いくせに狂気度高いヴォーカルがヤバくて素晴らしかったです。
「The Dreaming」に収録の狂気のコーラスが大爆発する変態ポップ「Get Out Of My House」に
大興奮!という僕の好みから行くと本作「エアリアル」は楽曲のメロディーが何か複雑になってしまう
ピアノ系シンガー・ソングライターのダメな面が強調され 何度聴いても楽曲を覚えられません。

収録された16曲が1つの物語として流れていくようなコンセプト・アルバムだと思って聴いてみても
聴きやすいとは言えない作品でかったるいですね。 「The Dreaming」と「Hounds Of Love」が
好きだという僕のようなタイプの人がケイト・ブッシュに求める狂気とリズミカルな部分が弱いのです。
クラシックやプログレが好きな人だったらいけるのかな? どうでしょうねぇ。

「エアリアル」はそのサウンドが僕が求めるモノでは無かったのもあり 今後ターン・テーブルに
乗る機会は激減に次ぐ激減でしょうが 昔の作品と聴き比べてみたらヴォーカルも衰えましたねぇ。
「Hounds Of Love」のB面の流れなんかは「エアリアル」と近い雰囲気があるのですが
ヴォーカルの衰えは明らかでケイト・ブッシュも歳とったな・・・という感じですよ。
つまりある意味加齢臭です。 もっと言うと口臭です。 ケイト・ブッシュが歳をとったという事は
僕も歳をとっているので僕に置き換えると加齢臭も口臭も超えて異臭騒ぎという事でいいでしょうか?
 

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