ディスク・ユニオンへ行くといつもLPのアウトレット・コーナーを
必死でサクサクやってしまうヤツってクラスに必ずひとりはいるじゃないですか。
アウトレット・コーナーにはヤングなロックを中心に値下げした商品が放り込まれていて
どんな内容なのか全然知らなくても新品LPがこの価格なら
えーい!チャレンジ購入しちゃえ!ってヤツはクラスに必ずひとりはいますよ。
いやちょっと待った! よくわからないLPを買うならもっと有意義な金の使い方があるはずだ!
例えば美少女フィギュアを買うとか あとは美少女フィギュアを買うとか・・・
でも美少女フィギュアはターンテーブルに乗せてもグルグル回るだけで音が出ないので
やっぱり何だかよくわからなくても音の出るLPを購入した方がいいよなぁ。
まあアウトレット・コーナーに入っているヤツは不人気商品で過剰在庫だろうから
そんな期待してもいけないけれど期待して購入するヤツはクラスに必ずひとりはいるのです。



DontFallInLoveWithEveryoneYouSee.jpg
OKKERVIL RIVER
「DON'T FALL IN LOVE WITH EVERYONE YOU SEE」 (2004)

米JAGJAGUWAR JAG39 LP (LP)
A1 Red
 2 Kansas City
 3 Lady Liberty
 4 My Bad Days
 5 Westfall
 B1 Happy Hearts
  2 Dead Dog Song
  3 Listening To Otis
  4 Redding At Home
  5 During Christmas
  6 Okkervil River Song

読み方適当オッカーヴィル・リバーという米国バンド。 吉祥寺ユニオンで税込1000円でゲット!
さすがアウトレット・コーナー 新品LPが1000円ポッキリ! ああ ポッキリ ポッキリ。

いや ユニオンのアウトレット・コーナーが安いからといって何でもかんでも購入はしませんよ。
一応気になったヤツはレーベル名とかアルバム裏側の文字情報とかを必死で見まくって
これはきっと良いに違いない!という判断が下された商品だけ購入するようにしているのです。

本作はレーベルがジャグジャグウォー(これも読み方適当)だったので
このレーベルで唯一聴いた事のあるトローンとしてフォーキーなスカイグリーン・レオパルズと
同系統のフォーキーさんのはずだ!と勝手に決め付けて1000円ポッキリ購入をしたのです。

オッカーヴィル・リバーはトローンとフォーキーな音ではなかったけれども
カントリー風味のアコースティックな響きのルーツ・ロックが基本で中々良いじゃないですか。
そこにテキトーに歌っときゃいいや的な少々ヨレ気味のヴォーカルが乗っかります。
・・・と思いきや時に悲痛に叫んでしまい このヴォーカルの人 真剣です・・・たぶん。 

A1からなぜかいきなりメロトロンが入るし 大らかに気持ち良く流れるフォーク・ロックやら
陰鬱な雰囲気の曲や 元気のある曲やらが程よいカントリー風味と共に迫ってきて
最初聴いた時は一本調子だと感じたけど実はけっこうバラエティーに富み飽きさせませんよ。

B1ではすっげー音程をはずしちゃうヨレヨレのヴォーカルが飛び出したのでクレジットを見たら
このヴォーカルはダニエル・ジョンストンでした。 バンジョーも入るこの曲・・・イイネ!
そして最後のB6が終わった後 鳥のさえずりの音が暫く続いてうおおおぉー!

本作が何枚目のアルバムかは知らないけれどオッカーヴィル・リバーは何枚かアルバムを
出しているようなので他のアルバムも聴いてみたいなぁ。 またどこかで安価でLPを
見つけられたら良いのだけど・・・そうだ! ユニオンのアウトレット・コーナーを探すかぁ。
・・・とまたアウトレット・コーナーを必死でサクサクやりに出動しないといけなくなるのです。
 


TheEarthIsBlue.jpg
DAMON & NAOMI 「THE EARTH IS BLUE」 (2005)
米20/20/20 01LP (LP)
A1 Beautiful Close Double
 2 A Second Life
 3 Malibran
 4 House Of Glass
 5 Sometimes
 B1 While My Guitar Gently Weeps
  2 Ueno Station
  3 The Robot Speaks
  4 Araçá Azul
  5 The Earth Is Blue

米国の男女ペア デーモン&ナオミが元ギャラクシー500だとゆーのは知っていましたよ。
ギャラクシー500ってその方面では評価が高いようなので デーモン&ナオミも良いに違いない!
そしてアルバム・タイトルの「アース・イズ・ブルー」が美しいフレーズでやってくれそうだし
何といっても値下げ商品でお買い得!・・・と池袋ユニオンで税込950円ポッキリ購入です。
さすがアウトレット・コーナー 新品LPが950円ポッキリ! ああ ポッキリ ポッキリ。
まあ「その方面」がどっちの方面だか知らないし ギャラクシー500も聴いた事が無いのだけどね!

本作のサウンドはギター ベース ドラムスのロック基本楽器をメインに使用していて
程よくアコースティックな響きもあり 全曲ミディアム〜スロー・テンポの曲になっています。
ヴォーカルは男女半々くらいの割合でメイン・ヴォーカルをとっていますが
単独で歌うタイプの曲が中心で2人のヴォーカルの絡みで聴かせる感じではありません。
淡々と展開する曲が多く 暗いとまではいかないけれど決して明るくはない音ですね。

また全編に淡いエコーがかかっていて儚く美しい音ではあるけれど こーゆーのって
そこに良い雰囲気を感じられないとアート気取りの自己満足ロックにも聴こえてしまいますねぇ。
音の中に溶け込んで行っちゃいそうな感覚も一瞬よぎるので かなり体調の良い時に
じっくりと聴き込めば この音の中へ溶け込めそうな気もします。 ・・・でも今日はいいや。
昨日 ケツの筋肉がつってしまって 今 ケツの右側が痛くて体調悪い状態ですからね。

B1はビートルズ時代のジョージ・ハリスンの名曲のカバー 全然盛り上がらないヴァージョン。
B4はカエターノ・ヴェローゾのカバー 聴いた事無いけど名前は知っているヴァージョンです。

B2の「上野ステーション」は歌詞カードに友川かずき&三上寛に捧ぐと印刷されていました。
三上寛といえばテレビ東京でグルメ・リポーターをしている三上寛が最高!ですね。
上野ステーションかぁ・・・そーいえば昔 上野にもディスク・ユニオンがあったんだよなぁ。
上野のユニオンは短期間で撤退してしまって東京の下町にはユニオンみたいな
ちょっとマニアックな品揃えのレコード屋なんか根付かないのかなぁ。
上野にはマニアックな軍事用品販売の中田商店とかは根付いているのにね。
 


WalkingWithTheBeggarBoys.jpg
ELF POWER 「WALKING WITH THE BEGGAR BOYS」 (2004)
米RECORDHEAD & MR. WHIGGS LUNA74/mwr033 (LP+CD)
A1 Never Believe
 2 Walking With The Begger Boys
 3 Drawing Flies
 4 The Stranger
 5 Hole In My Shore
 6 The Cracks
 B1 Evil Eye
  2 Don't Let It Be
  3 Invisible Men
  4 Empty Pictures
  5 Big Thing
 bonus cd
 1 All The Same
 2 Face In The Sand

米国のエルフ・パワーは以前別のアルバムを聴いた事があり いわゆるギター・ポップでしたが
この家族全員集合写真(なのかな?)を見ていたら 森ジャケで 馬ジャケで 犬ジャケで
子供ジャケで こんなジャケットだとフォーキーで穏やかで美しい音を想像するじゃないですか!
・・・と勝手に音を想像して新宿ユニオンで税込630円ポッキリ購入です。
さすがアウトレット・コーナー 新品LPが630円ポッキリ! ああ ポッキリ ポッキリ。

いやアウトレット・コーナーでの購入だったかな? ただの中古コーナーに新品未開封品が
入ってるパターンだった気もするけど まあいいや。 知らねー。 知ったこっちゃねー。

で 出てきた音は以前聴いたのとそれ程変わりない少々ひねくれたギター・ポップでしたよ。
8分の6拍子の大らかでアコースティックな響きのフォーク・ロック曲A4とかもあるけど
基本はエレキ・ギターをメインに使っていて 勝手に想像したフォーキーな音とは違いました。
想像した音とは違っても どの曲も覚えやすいメロディーを持っているし
何だか楽しく弾ける曲が多く 明るい気分にさせてくれる音で これはこれで良かったです。

サビが「アハァー アアァー」ってフレーズなので英語がわからなくても一緒に歌えちゃうA3が
楽しくて良いですねぇ。 いやぁこの曲ホント良いわぁ。 そして全体的にインディーらしさというか
ルーズさというか 何かダサい雰囲気が漂い この雰囲気も僕はけっこう好きなタイプですよ。

「何かダサい雰囲気」って説明が難しいのだけど サウンドをしっかりと作っていても
なぜかしっかり作られた音として響かないタイプの音なのです。 電子音が入ってダサいA6。
リチャード&リンダ・トンプソンの「Wall Of Death」にちょい似のフォーク・ロック曲B1も
間奏に入るギターのギューンってフレーズがダッサダサで逆に愛おしくなってしまいます。

オマケのCDに収録の2曲はアルバムのアウト・テイクを収録しています。
これは本当にアウト・テイクですって感じで本編ほど良くはありませんでしたとさ。
 


TheSevenAutumnFlowers.jpg
TREMBLING BLUE STARS
「THE SEVEN AUTUMN FLOWERS」 (2004)

スペインELEFANT ER-1114LP (10"×2)
A1 Helen Reddy
 2 Sorrow Has A Way
 3 The Rhythm Of You Breathing
B1 Moonlight On Snow
 2 If I Handle You With Care
 3 All Eternal Things
 C1 The Sea Is So Quiet
  2 All I'm Doing Is Losing
  3 One Prayer Answered
 D1 Further To Fall
  2 Last Port Of Call
  3 Kensington Gardens

このバンドは全く知らなくて ジャケットから想像した音はエレクトロニカかなぁと思ったけれど
他に購入するモノが無かったのでレーベルがギター・ポップを中心に出している
スペインのエレファントだったし もしエレクトロニカで僕の好みでない内容でも安価だし・・・
えーい面倒臭ぇ! 買っとけ! と下北沢のユニオンで税込300円でゲット!
さすがアウトレット・コーナー 新品LPが300円ポッキリ! ああ ポッキリ ポッキリ。 

A1に針を落とすと女性ヴォーカルが流れてきて ふむふむ女性ヴォーカル入りのバンドかぁ。
・・・と思っていたら2曲目以降は線の細い男性ヴォーカルが歌い出しましたねぇ。
あれぇ このヴォーカル どっかで聴いた事ある声だなぁ。 でも誰だったか思い出せません。
そーゆーのって気持ち悪いじゃないですか。 気持ち悪いと嘔吐するので仕方無く調べたところ
昔サラ・レーベルに在籍していた英国バンド フィールド・マイスの人じゃないですか!

サラ・レーベルはフィールド・マイスをはじめアナザー・サニー・デイやセント・クリストファーや
オーキッズやシー・アーチンズなどなど良質のギター・ポップの宝庫だったレーベルで
その中でもフィールド・マイスはレーベルの中心的なバンドでしたねぇ。

1990年前後のフィールド・マイスはナイーブで美しいギター・ポップが得意でしたが
そこから年月を重ねて大人になったトレンブリング・ブルー・スターズは
更に美しさに磨きがかかったアコースティック・ポップになっていて これは中々良いです。
休日の午後のひとときにお昼寝のお供に垂れ流しで聴いたら気持ち良ーく響きそうだなぁ。

いやぁこんな良い内容のアルバムが新品300円ポッキリで入手できるなんて有難い限りです。
しかし300円かぁ・・・この低価格販売にはトレンブリング・ブルー・スターズの認知度の低さと
不人気ぶりは大したものだ!くらい言っておかないと。 僕も購入して聴いてはじめて
認知した訳だし・・・トレンブリング・ブルー・スターズは他にもアルバムが出ているみたいです。

でもこんな出会いがあるとまたディスク・ユニオンのアウトレット・コーナーでサクサクして
チャレンジ買いしちゃうじゃないですか!・・・そんなヤツがクラスにひとりくらいいてもいいよね。
 

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