一体どんな音が飛び出すか聴いてみないと分からない 得体の知れないレコード達。
音が出る一瞬のドキドキこそが 僕が音楽を聴き続ける原動力となっています。
楽器構成やレーベルやジャケットなどで だいたいの音は想像できるのですが
くそレコードを掴む事もしばしば。 これは僕のチャレンジの記録です。



THE CONNACHT RAMBLERS 「THE CONNACHT RAMBLERS」 (1995?)
no label RR001 (CD)
 ConnachtRamblers.jpg ConnachtRamblersBack.jpg
  1 Crosswaithe Park
  2 Howard Beales Cry
  3 Ecological Tourist
  4 Oisin's Waltz
  5 Colin's Song
  6 Woody Guthrie Rag
  7 One Step Ahead Of The Storm
  8 Prayer Boat
  9 Jonah
 10 Now That We've Parted

お茶の水ディスク・ユニオンのエサ箱(地べた置きのダンボール箱の事。)で
発見したコナハト・ランブラーズ。 確か新品800円程でした。
購入理由は裏ジャケの曲の作者名にSteve Wickhamとあったからです。

スティーブ・ウィックハムは第5号で紹介したウォーターボーイズでフィドルを弾いていた人。
裏ジャケの写真 真ん中の目がうつろな麻薬中毒患者のようなオヤジが彼です。
ウォーターボーイズでは泣きのフィドル専門でしたが こちらでは歌も歌っちゃっています。
その歌声がヘッタクソでヨレヨレで 目がうつろなのも頷けます。
元ウォーターボーイズというキャリアにしては 悲しき自主制作盤で
ジャケットの絵もヘタクソだなー。 何だ このバンジョーを握る手は。

フィドル ギター ベース 時折マンドリンが基本の楽器構成で
のどかなトラッド風の曲と カントリーっぽい曲をやっています。
アイルランド時代のウォーターボーイズの音楽性を受け継いではいますが
田舎の公民館にやってきた 楽器が弾けるそこらへんのオヤジぶりは
ウォーターボーイズにはあったロック性のなさのせいでしょうか。
観客は小学生と老人だけで 誰も聴いていないという雰囲気ですね。

しかし 3や4といった曲のメロディーの美しさといったらないです。
両曲ともスティーブ・ウィックハム作。 いい曲だー。
時折登場する プロデューサーのコリン・ブレイキー(この人も元ウォーターボーイズ)が
演奏するパーカッションとティン・ホイッスルも効果的です。
9はギターのピーター・ブラバゾン(裏ジャケ左側のオヤジとみた!)作で
これがダブ風で一番ウォーターボーイズに近い音かな。

バンド名のコナハトとはアイルランドの地名。
きっとコナハトに行けば彼等の演奏が見られる事でしょう。



SKYBIRD 「SUMMER OF '73」 (1974)
英 KISSING SPELL / HORYGROUND KSG 005 (CD/1995)
 SummerOf73.jpg
  1 Queen Magdalena
  2 Snowcloud
  3 A Thousand Miles Away
  4 Remembering
  5 I Can't Take No More
  6 Lately Dream
  7 Legend
  8 Someone Ought To Tell Her
  9 Who Killed Whom ?
 10 So Long Ago
 11 Summer Of Seventy Three

こちらは秋葉原のレコファンでゲットした中古盤。 税込1102円なり。
値札の横にアシッド・フォークって書いてあったのと
レーベルがキッシング・スペルだったので購入してしまったのです。

ホリーグラウンドは1970年代にヤバい無名フォークのレコードを出していたレーベル。
キッシング・スペルはかなりヤバい発掘音源の再発をするレーベルなので
2重のヤバさがあり このアルバムも当時発売されたかどうか怪しいところです。
その割には聴きやすい曲が並んでいるんだけどね。

スカイバードは男2人組。 基本楽器はアコギ2本で フォーク純度は高いです。
アシッド・フォークと呼ばれる音楽のような うつろさ ドロドロさは無いです。
頼むよレコファン もっとちゃんとしたジャンル分けをして欲しいな。
・・・まあレコファンは安いのだけがとりえっていう事で 許してあげましょう。
曲によって ドブロやオルガン他入りますが ギターだけの曲の方が心地良く感じます。
2 4 6 8 10の スロー〜ミドル・テンポの曲は 優しげでのどかな空気が漂います。
奇数曲は ほんの少しだけ実験が入っています。 大した事無いんだけど。
そんな中で11はビート感のあるポップな曲。 6分もある長い曲だけど これは良いぞ。

ブリティッシュ・フォーク定盤〜危険盤紹介本「ラビリンス」には
このアルバムは載っていなかったので やはり当時発売されなかった可能性が高いです。



LAVELLE TAFOYA 「WAITING FOR DREAMS」 (1981)
米 PROUD EARTH PELPU (LP)
 WaitingForDreams.jpg WaitingForDreamsBack.jpg
 A1 Someone Is Looking For Someone Like You
  2 Someday You'll Call My Name
  3 I Can't Say
  4 I've Got A Winner In You
  5 Smokey Mountain Memories

 B1 Home Again
  2 Someday Love
  3 Question Of Love
  4 I Don't Believe You've Met My Baby
  5 Waiting For Dreams

新宿のヴィニール・ジャパンで仕入れたラベル・タホヤ(読み方適当)。 米国人です。
この日は新宿まで行って なーんにも買う物が無かったので かなりヤケクソで購入。
参加メンバーの楽器クレジットにフィドル ペダル・ステーィルとあったのと
インディアンっぽい顔立ちのラベルちゃんの 長い黒髪にちょっと興奮。
税込1323円でした。 それもシールドされていて未開封新品。

この自主制作盤は 大学の卒業記念に作ってみました という感じでもあるけれど
地元のニューメキシコ州では 彼女は有名なプロのシンガーなのかも知れません。
というのは これはいいアルバムですよ。 金を出して買う価値のある作品です。

サウンドは予想通りポップなカントリー。 カバー半分。 自作曲半分。
バックの演奏はこれといって面白くもないけど しっかりとしたサウンドです。
そして このアルバムの魅力は何といっても彼女の歌声です。
うわあ なーんてヘタクソな歌なんだー。
ヘタクソな歌好きの僕にとっては たまりません。
自作のB5なんて すっげーいい曲。 ラベルちゃんに もうメロメロです。

しかし この歌のヘタさではカントリー界に居ては メジャーになれなかったわけです。
米カントリー界は 基本的にルックスよりも実力重視。
そのお陰で 女性カントリー・シンガーには ケバいのが多いんだよ。
でも ジャケットには最高の写真を使うんで騙されてしまいます。
ルックスで売ってきたフェイス・ヒルなんて この間映像を見る機会があったんだけど
顔中シワだらけじゃないですか。 うーん がっかり。・・・恐るべしアメリカン・カントリー。

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